【ソフトウェア】
大日本印刷、20万円弱のグリッド環境構築パッケージ
■URL
http://www.ad-powers.jp/ (製品紹介)
http://www.dnp.co.jp/jis/news/2003/20030421.html (発表資料)
大日本印刷は21日、Windows対応の低価格グリッドコンピューティングシステム「AD-POWERs」を開発したと発表した。価格は1ネットワークセグメントあたり19万9,800円で、子会社の大日本商事を通じて販売する。24日からWebサイトで購入申込を受け付けるほか、5月からはSIへの供給も開始する。
本格的なグリッドシステムは高額なために構築までにコストや時間がかかるのに対して、AD-POWERsは部門単位のニーズにも対応できるのがメリットだという。また、一般的なグリッドシステムにはハードウェアも含まれるのに対して、AD-POWERsは専用のハードウェアが不要。ソフトウェアのみで提供されるため、オフィスで使用しているPCに組み込むことで、画像処理など市販ソフトの処理をLAN上のPCに分散できるとしている。
AD-POWERsに含まれるのは、処理データの割り振りや演算結果の回収を行なうためのマスターPC用/スレーブPC用の並列処理環境プログラムと、その上で稼働する処理モジュールを開発するためのMicrosoft Visual C++用テンプレート。分散処理したいアプリケーションの処理モジュールをユーザーがC言語で記述した後、DLL形式にコンパイルしてスレーブPCに配信する仕組みだ。スレーブPC側のプログラムはスクリーンセーバーモジュールのかたちをとっており、これが起動したPCでアプリケーションの分散処理モジュールが実行される。
動作環境はWindows XP/2000 Professional/NT4.0 Workstation/Me/98/95(95はスレーブPC側のみ)で、LANがマルチキャスト、UDP/IP、TCP/IPに対応している必要がある。1セグメントあたり、254台までの接続が可能だ。
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(2003/4/22)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]
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