【業界動向】
~Yahoo! BB 12Mは制限のないクラスAと分類~DSL作業班報告書が上位委員会に提出される■URL 情報通信審議会 情報通信技術分科会 事業用電気通信設備等委員会(酒井善則主査 東京工業大学教授)の会合が行なわれ、DSL作業班の報告書が提出された。今後、報告書の内容について広く意見を求める“パブリックコメント”の手続きへ入る。 会合では、まず、DSL作業班で主任を務めた相田仁主査代理が報告書の説明を行なった。報告書には各事業者が採用する未確認方式の確認結果が記載され、AnnexC(DBMOL、XOL、XDD)、AnnexC(FDM 12M)と、Yahoo! BB 12Mで採用するAnnexA(OL)は被干渉に対する保護があり距離制限などがないクラスAに分類、AnnexC(FBMsOL)とReachDSL V2は被干渉に対する保護のないクラスBに分類された。 相田氏はこのクラス分けについては、事業者間の合意によるものと説明、最終的なスペクトル管理のクラス分けは「DSL事業者間で合意に基づいて行なわれることが望ましい」とコメントした。 また、DSL作業班を担当した総務省 電気通信技術システム課長の児玉氏は「スペクトル管理の計算のモデルそのものがおかしいところから議論が始まっており、それについて合意ができた。今後はそれに従えばスペクトル管理は守られる。事業者間でDSLを前に進めようという点で協力体制ができたと認識している」と作業班を統括した。 委員会では、今後サービスが始まるとみられる24MタイプADSLについては、サービス名称と実際の速度との隔たりがあるとして、サービス名称について検討の必要性を求める声が上がった。NTT東日本技術部長の成宮憲一氏は「アマチュア無線との干渉問題が解決した後」と開始時期について触れた上で、名称について指針を出してほしいと要望、委員会の酒井主査も議論の必要性を認めた。 そのほか、委員会では、電気通信事業法の改正についての資料が提出された。内容は現行の第一種電気通信事業と第二種電気通信事業の区分を廃止し、すべての事業者を届出制とするもの。その一方で、事業者に対して事業休廃止時の利用者保護や、サービスについて重要事項の説明義務を課すというものとなっている。 なお、DSL作業班の報告書を受けて、広く意見を募集するパブリックコメントを実施する。期間は6月中の2週間ほどを予定しており、集まった意見をふまえた上で答申が行なわれる。 ◎関連記事 (2003/5/2) [Reported by 正田拓也] |
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