【業界動向/オークション】
古物営業法の施行規則改正案の意見募集も開始
警察庁、ネットオークションでの盗品取引総額は6億円以上と発表
■URL
http://www.npa.go.jp/comment/ (23日よりコメント募集要項を掲載)
警察庁生活安全局はインターネットオークションにおける盗品等の処分状況に関する調査結果を発表した。これに併せて、古物営業法施行規則の一部改正試案に関する意見募集を開始する。
警察庁の調査では、2000年1月~2003年3月までにネットオークションに出品された盗品等は910件に上り、金額にして約4,700万円相当になった。年別では2002年が最も多く473件、次いで2000年の203件、2001年の188件となる。この件数を踏まえた推計によれば、この3年間で盗品等がネットオークションで取引された総数は、約1万1,200件。金額では約6億2,800万円に上るという。
調査によれば、被疑者の年齢が判明している事例では、約半数(44%)が少年によるものという。また同じ被疑者が複数回にわたりネットオークションで盗品処分を行なった事例が86%と高い。一方、物品を盗まれた被害者が、ネットオークション上に盗まれた品物が出品されていることを発見。落札して回収した上で通報、検挙につながった事例も多いという。
警察庁ではこうした状況を踏まえ、「古物営業法施行規則の一部改正試案」を公開、一般からの意見募集を開始する。古物営業法は2002年に改正されているが、これに関する施行規則(法律を施行するために必要な細則や委任事項などを定めた命令)をまとめたもの。例えばネットオークションでの取引記録に関して、古物営業法では“出品物が落札された場合、書面又は電磁的方法で記録の作成及び保存に努めなければならない”と定めているが、施行規則では、“出品情報の掲載年月日や出品情報、出品者・落札者のIDなどを記録し、1年間にわたって保存する”と、具体的に定めている。
意見募集は5月23日から6月20日までの期間で行なわれ、電子メール、FAX、郵送で受け付けている。警察庁では意見募集後、7月上旬をメドに公布する予定だ。
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(2003/5/22)
[Reported by aoki-m@impress.co.jp]
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