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【業界動向】

コンテンツ、インターネット分野で広範な提携関係へ

米Microsoftと米AOL Time Warnerが完全に和解

■URL
http://www.microsoft.com/presspass/press/2003/may03/05-29MSAOLSettlementPR.asp (リリース・英文)
http://www.microsoft.com/presspass/legal/other/05-29-03AOL/transcript.asp (記者会見の採録・英文)

 米Microsoftと米AOL Time Warnerは29日、両社の間で争われていた反トラスト法訴訟で和解すると同時に、デジタルコンテンツやブラウザー、インスタントメッセージといった広範な分野で提携関係を結ぶことを発表した。

 この合意の中で両社は、まず2002年1月にAOL Time Warnerの一部門Netscape Communicationsが代表してMicrosoftに対して起こした反トラスト法訴訟について和解したと発表。MicrosoftがAOL Time Warnerに対して7億5,000万ドルを支払うことで合意したと表明した。これにより、両社の間に存在する法的抗争は完全になくなったことになる。なお和解内容に関しては極秘事項が多く、今後も公表する予定はないという。

 この和解の結果として、両社は以下の分野で提携することを発表した。

 1) AOL Time Warnerは、Microsoftが保有するデジタルメディアプラットフォーム「Windows Media 9」シリーズと、その後継となるMicrosoftの著作権管理ソフト(DRM)を採用する自由を得る。これは独占的な契約ではなく、現在AOL Time Warnerが提携関係を結んでいるRealNetworksとの関係に影響を与えることはない。

 2) 両社は、高品質なデジタルコンテンツの配信を妨げているさまざまな問題に対して、共同で解決策を模索する。その上で、楽曲単位でのダウンロードや会員制の音楽配信サービス、オンライン映画視聴サービス、双方向性を付加した光ディスク上のビデオコンテンツといった分野で協力し、消費者がより高品質なデジタルコンテンツにアクセスできるようにする。

 3) MicrosoftはInternet Explorer技術を無償で7年間、AOLクライアントに対して提供する。AOLは、他の独立系ソフトウェアベンダーと同時期に、次期WindowsのLonghornを含めたMicrosoft Windowsオペレーティングシステムのテストやベータ版に関する技術情報に関する情報開示を受ける。

 4) MicrosoftはAOLが直面する技術上の問題、Windowsとの互換性の問題を解決できるようにするため、Windowsのソースコードに完全なアクセス権限を持つMicrosoftのエンジニアによるサポートを提供する。同時にワシントン州レッドモンドにあるMicrosoftの施設でAOLの開発チームが働くことを可能にし、このサポートや他の問題を解決するため定期的に両社幹部による委員会を開催し、長期的な協力関係を築きあげる。

 5) MicrosoftはWindowsのディスクを配布するよう委託されているPCメーカーに対してAOLのソフトウェアディスクを提供し、AOLに対して新たな配信チャンネルを提供する。

 6) AOL Instant Messenger、MSN Instant Messengerの間の互換性を確立するための方法を模索する。互換性を確立する時期については未定。

 AOLがInternet Explorer技術のライセンスを受けたことは、今後のNetspapeの存在意義にも関わってくる。ただ、AOL Time Warnerの会長兼CEOであるRichard Parsons氏は、記者会見でこのライセンスが独占的なものでないことを強調。またNetscape部門を切り捨てるのかという質問に対しては、Parsons氏は「この時点でそれはない」とコメントする一方で、「我々はNetscape部門では他の機会を模索している」とも説明している。

 Parsons氏はこの合意についての話し合いが、Microsoftの会長兼チーフソフトウェアアーキテクトであるBill Gates氏から「6、8週間前」に電話で持ちかけられたことを明かした。Gates氏は「我々は共通のゴールを持っている。それはどうしたらデジタルメディア市場をより大きなものにして、デジタルメディアを使う人々やコンテンツを実際に創造する人々の利益を尊重することができるか、ということだ」と指摘している。またParsons氏、はMicrosoftとの間の訴訟が、AOL Time Warnerにとっても建設的ではなく、むしろ障害となっていたことを指摘し、今回の交渉と合意に至った理由を示唆した。

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(2003/5/30)

[Reported by 青木大我 (taiga@scientist.com)]

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