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【連載】検索エンジンの裏側 第10回 Yahoo!のOverture買収で浮上した3つの疑問

【レポート】

SEOとの共存を図りながらもスパム行為には厳しく立ち向かうGoogle

■URL
http://www.google.co.jp/
http://www.google.co.jp/intl/ja/webmasters/seo.html

Googleの佐藤康夫セールス&オペレーションディレクター

 SEO(検索エンジン最適化)を施したクライアントが最も気になるのは、有力な検索エンジンで自分のサイトがきちんと検索結果として表示されるかどうかだろう。イージャパン株式会社の林典明SEOセールスステラジストのインタビューでも言及されていたが、SEOの“効果”はWebサイトによってまちまちだ。間違ってはいけないのは、PVの増加やECの売上増は“検索ロボットに読まれやすいWebサイト”を作った結果であり、“検索結果の上位に表示されるための小細工”をしたからではない。

 残念ながら今日のSEO業界に対する視線は、必ずしも好ましいとはいえないだろう。それは、「1キーワードを5万円でGoogleの検索結果の1位にします」というような煽り文句でユーザーを勧誘するようなスパム的なSEOが存在するからだ。純粋な検索結果の上位保証は、検索エンジン会社でも不可能だ。また、検索エンジンによっては、検索結果に別枠を設けて、出資金額に応じてクライアントのWebサイトを検索結果に表示させるサービスを展開しているところもある。スパム的なSEOが、これら検索エンジンの広告サービスと競合しているのではないかという疑念が起こるのだ。

 今回は、ロボット型検索エンジンとして日本で最も利用されているGoogleの佐藤康夫セールス&オペレーションディレクターに、GoogleのSEOに対する姿勢などのお話を伺った。

●Googleの使命は、ユーザーに対する情報提供


 佐藤氏はまず、Googleの使命を「インターネットを通じて、ユーザーにさまざまな情報を提供すること」と定義する。通常Googleのエンジンは、数週間から1カ月程度の周期で巡回を行ない、データベースを更新している。これを海外では、ニュースサイトなどの特定サイトに対する巡回スピードを通常のWebサイトよりも早めに設定し、新鮮なものを提供するようにしているという。「最近、WebLog(個人ニュースサイト)企業を買収しましたが、これも情報提供の一環に使えるという判断です。どのように使うのがいいのかというのは、これから考えるのですが」と佐藤氏は笑う。

 それではSEOに対してGoogleのスタンスはどのようなものだろうか。Googleでは、「WebマスターのためのGoogle情報」というページの中に「サーチ エンジン最適化プログラム(Search Engine Optimizer)」という項目( http://www.google.co.jp/intl/ja/webmasters/seo.html )を設けている。このページに明記してあるように「GoogleはどのSEOとも一切関係がなく、推薦もしません」というのが基本線のようだ。佐藤氏は、「フレームや動的なWebサイトなど、検索ロボットが苦手とするWebサイトをSEOが改善している点は評価します。本来、サーチされるべきサイトがページの作り方によってGoogleに引っかからないのは使命から外れていますから」と語る。SEOが検索エンジンにやさしいページを構築すれば、インターネット上の情報量が増えることにつながるというのだ。

 一方、Googleはスパム的なSEOを行なっている事業者に対しては厳しく対処している。例えば、特殊な方法を用いて急激に検索結果がランクアップしたサイトに関しては、機械的な方法、人的な方法の双方を用いてチェックを行なう。チェックするスタッフは、米国オフィスのスタッフ(ただし、専任スタッフではない)が目視で行なう。日本語のサイトに関しても、日本人スタッフがチェックをするという。この結果、スパム的だと判断されたサイトは、インデックスから抹消される。ただし現在のところ、この“スパム的”な判断基準に明確なルールがあるわけではない。

 このようにGoogleでは、同社の使命に順ずるSEO事業者に対しては「インターネット上の情報量が増える」という意味合いを含めて歓迎しているのだが、スパム的なSEO事業者に対しては断固とした姿勢を取っているのだ。これは、同社が「ユーザーが欲しい情報をいかに適切に表示するか」というユーザー第一主義に乗っ取ったものといえる。

●アドワーズ広告でも、クライアントよりユーザー重視


 Googleは2002年7月から「アドワーズ広告」と呼ばれるクリック課金式のキーワード広告を開始した。アドワーズ広告の特徴は、料金がクリック数×クリック単価で算出されること、またクリック単価は広告主が入札によって決めることだ。アドワーズ広告は、ユーザーが該当するキーワードで検索をした場合に、通常の検索結果とは別枠に表示される。佐藤氏は、「アドワーズは電話帳(イエローページ)に似ていると思います。何らかの目的をもってキーワードを入力したユーザーに対して、通常の検索結果のほかに、広告という付加情報を持った結果が表示される。この結果、どちらをクリックしても同じサイトにジャンプするのに、アドワーズの方が通常の検索結果よりもクリックされるという現象も起きています」と語る。

 また、アドワーズ広告には「人気度」というパラメータが明示されている。これは、この広告がどれだけユーザーにクリックされたかという指標になる。さらに、クリックされればされるほど、広告そのものが上位に表示されるのも面白い仕掛けだ。

 佐藤氏によれば、アドワーズ広告は「かなりいい手ごたえだが、まだまだ普及途中」とのことだ。それでもすでに数千社が単純なものからニッチなキーワードまでさまざまに利用している。「このような媒体ビジネスは、非常に難しいと思います。クライアントとユーザーを天秤にかけたとき、Googleではユーザーを重視します。そうしないと、媒体力がキープできないと判断したからです」と佐藤氏は分析する。

 また、アドワーズは既存の広告ワークフローと違い、広告主がいつでも直接、広告文や設定を変更できるようになっている。ほぼリアルタイムに出稿できるため、季節のキャンペーン広告などに効果を発揮する。例えば、ポール・マッカートニーのコンサートチケット100枚が売れ残ってしまったクライアントが、アドワーズ広告を利用して完売させたという実績があるという。

 佐藤氏によれば、「広告文をよりダイレクトに書くことで、クリック率が上昇します」という。検索エンジンの利用者は、その情報がすぐに欲しいのだから、サイト紹介を読むよりもダイレクトな呼びかけのほうがクリックするのだろう。広告文の練りこみはSEOでも対象になっているが、Googleにも「マキシマイザー」という専門スタッフが待機しているという。

 佐藤氏は、「アドワーズは通常のインターネット広告と違って、投資効果がはっきりとわかるものにしたいと思っています。ただし、広告もGoogleのサーチ結果の1つの見せ方に過ぎず、ユーザーに支持される形でなければいけないと思います」とコメントした。

●SEOやアドワーズ広告は、利用目的に応じて使い分けを


 ここまでの話で、Googleがいかに「ユーザーの使いやすさ」に重点を置いているかがわかるが、この姿勢はさまざまな面に表われている。

 例えば、検索結果で出たリンク先のサイトの構成にもこだわっている点だ。Googleでは、広告主がポップアップウインドウを開かせたり、ブラウザーの「戻る」ボタンで戻れなくしてあるようなサイトを、広告掲載停止にしている。これは、ユーザーの立場から考えて、ポップアップウインドウを出すサイトや、ブラウザーの「戻る」が使えないサイトは、「ユーザーにとって使いやすいサイトとはいえない」というGoogleの判断によるものだ。この判断には、Googleの首脳陣の意向も大きく含んでいるため、当面の間この方針が変わることはないだろうと佐藤氏は述べている。

 また、一般的にクライアント優位と考えられる「広告」においても、ユーザー優位に作られている。前述のように、ユーザーから“人気”のあるクリックレートの高い広告が優先的に表示されるほか、反対に「あまりクリックされない広告は、“退場”していただきます」(佐藤氏)という。これは、クリックレートが低い広告は、ユーザーから“人気”がないと考えるられるためだ。

 通常、検索エンジンで探しものをする場合には特定のキーワードを入力し、検索結果として表示されたサイト名や会社名、URLをクリックするが、この場合、リンク先サイトの中身までは判断がつき難いため、いくつかのサイトを訪れたのちに探していた情報にたどり着くというケースが多い。一方、アドワーズ広告では、人気上位のサイトが“売り文句”付きで紹介されているため、リンク先を訪れる前にそのサイトの中身が分かる場合がある。

 つまり、ケースによっては通常の検索結果よりも、アドワーズ広告の方がユーザーニーズにあってる場合があるというのだ。そのようなケースとして、佐藤氏は“印鑑”を例に出した。印鑑を検索する人は、「今すぐにでも銀行印が欲しい」と必要に迫られて検索しているケースが多いと考えられる。その時、通常の検索結果として左側に会社名などが表示された場合と、右側のアドワーズ広告に「象牙の銀行印、2,980円!」と表示された場合では、どちらをユーザーがクリックするかは明らかだろう。

 このように、Googleでは検索窓に“入力した語句毎に適切な検索結果”を出すだけではなく、検索窓に入力した語句の種類によっては、アドワーズ広告の方が“ユーザーにとって有益な検索結果”だと考えているのだ。

 今回、SEO側の代表としてイージャパンの林氏から、検索エンジン側の代表としてGoogleの佐藤氏から話を伺ったわけだが、お二人の話を統合すると、「サイトの目的やターゲット」によって、SEOやアドワーズ広告を使い分ける必要があるということだ。

 数カ月から半年という比較的長いスパンで見て、Webサイト全体の底上げを図る場合や、より多くのターゲットユーザーにリーチしたい場合は、SEOにコンサルティングしてもらうことによって、大幅なリニューアルが見込める。また、1週間限りのセールやキーワードの種類によっては、アドワーズ広告を利用した方が効果が見込める。従って、ユーザーへのアプローチの仕方の違いという面で、アドワーズ広告とSEOの間では棲み分けができているのだ。

 これらのことから、自分が作りたいWebサイトの方向性やターゲット層などを踏まえて、一番有効な手段を選んで利用すれば、相応の集客が見込めるだろう。一方で、SEOが定着していくことにより、SEO対策をキチンと行なっていないサイトは、相対的にランクが落ちていく可能性がある。

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(2003/5/30)

[Reported by okada-d@impress.co.jp]

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