【ソフトウェア】
数カ月後にはLinuxよりも“安く”“安全”なことが証明されるはず~Rawding氏マイクロソフト、「Windows Server 2003 日本語版」の店頭販売を開始■URL
マイクロソフト株式会社は6月25日、同社の次期サーバーソフト「Windows Server 2003 日本語版(以下、WS2003)」パッケージ版の出荷を多くのパートナー企業と連携して開始。これに伴い、記者会見を開催した。会見では、7月1日より同社社長に就任するMichael Rawding氏や、パートナー企業であるインテル社の吉田和正共同社長などが講演した。 WS2003は「Windows 2000 Server」の後継機にあたる最新版のサーバー用OS。同社のBill Gates会長が提唱したポリシー「Trustworthy Computing」に基づき、セキュリティを最優先事項として強化設計し、IISが出荷時にオフに設定されるなど、セキュリティを強化するための4つの施策が行なわれている点が特徴だ。 Rawding氏は、セキュリティの向上について「コード1行ごとに、そのコードを書いた開発者が責任を持つ方式を導入したほか、自動的に脅威を監査する手法を取り入れて強化を図るなど、2億ドル以上セキュリティ向上に投資している。この結果、Windows NT 4.0 SP3と比較して攻撃対象となる部分を60%削減した」と自信を見せた。また、ベータテスト期間をWindows 2000 Serverの時と比較して9カ月も延長しており、この期間中にドライバーのテストなどを徹底的に行なっているため、ドライバーの性能も向上しているという。 WS2003は用途別に「Datacenter Edition」、「Enterprise Edition」「Standard Edition」「Web Edition」の4つのエディションが用意されており、このうちパッケージ販売されるのは「Enterprise Edition」と「Standard Edition」の2モデル。「Datacenter Edition」と「Enterprise Edition」では64bitバージョンが用意されており、大幅にスケーラビリティを向上しているという。 インテルの吉田和正共同社長は、「ここ2年間サーバーの売り上げが低下しているが、当社ではチップセットメーカーとして、他のハードウェアを牽引する役目があると自負している。今後はItaniumを基本として64bitを伸ばしていき、3年後には13倍の処理性能を実現したい」と抱負を語った。 WS2003はすでに13社が早期導入しており、さまざまなノウハウの収集を行なっているという。これらの会社を含む各パートナー企業からは、WS2003搭載サーバー75モデル、対応アプリケーション約250製品が提供され、350社のセールス&ビジネスパートナーの7,000名に対して販売トレーニングを実施したという。 Rawding氏は、「既に“Certified for Windows Server 2003”は40製品あり、Windows 2000 Serverの時の7製品と比較して、大きく期待されていることがわかる。一番重要なことは“効果的に出費を抑える”ことだ」と語り、競合製品であるLinuxとの比較についても「Linuxは“安い”や“セキュリティが高い”と言われているが、数カ月後のサードパーティの調査では、WS2003の方が“安く”かつ“セキュリティが高い”ことが証明されるだろう」と語った。また当面の販売目標について、同社取締役の平井康文氏は「現在70~80万台と言われているNTベースのユーザーをWS2003に乗り変えさせることと、UNIXなどからの乗り換えも目指す」とした。
◎関連記事 (2003/6/25) [Reported by otsu-j@impress.co.jp] |
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