【業界動向】
「Microsoftはブラウザーに標準規格を正確に実装せよ」~WaSPが声明発表■URL Web標準化推進団体「The Web Standards Project(WaSP)」が、Internet Explorer(以下IE)のスタンドアローン製品としての開発が終了するという最近の情報を受けて、正確な標準規格の実装がうやむやになるのではないかという強い懸念を表明している。 Microsoftは最近、Macintosh版IEの開発中止と、近い将来にWindows版IEもスタンドアローン製品としての新規開発を止め、WindowsやMSNに統合されるという方針を明らかにした。Microsoftのブラウザーシェアはさまざまな調査で全世界で9割を超えており、IEで正確な標準規格が実装されなくなった場合、Web製作者側がIEの特性に合わせたWebを製作するケースが増えると予想され、結果として他のブラウザーや環境でWebページを正常に表示できなくなる恐れがある。 WaSPはMicrosoftがスタンドアローン版IEのサポートまで中止したわけではなく、バグフィックスは定期的に供給すると発表していることに注意を向け、IEに含まれている標準規格の実装に関する重大なバグをいくつか指摘している。
WaSPはブラウザーの有料ビジネスモデルを推進しているOpera、オープンソースブラウザーのMozilla、AppleのSafariやOmniWeb4.5など、Microsoftのような独占的な地位も利益も持たない企業ですら標準規格をサポートするよう最大限の努力を払っていることを指摘。Microsoftの地位があればこそ、なおさら標準規格に準拠したブラウザーを市場に供給するべきだと強く要求している。 ◎関連記事 (2003/6/30) [Reported by 青木大我 (taiga@scientist.com)] |
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