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青い部分の向かって右側が赤外線の受光部。スピーカは写真奥の先端部分に付いている
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NTTマイクロシステムインテグレーション研究所のスマートデバイス研究部は、赤外線通信による指輪型音声受信ユニット「ボイスユビーク」を展示した。容量3cc、重さ5gの指輪に赤外線ポートやスピーカー、電池などを内蔵。耳にあてると、その場で配信されている音声コンテンツを聞くことができる。小さいながらも、FM放送並みの音声品質だ。
展示会場では、1台のディスプレイの正面に立って指輪を耳にあてると、画面に連動した音声が聞こえてくるデモを行なっている。別のディスプレイでは、指輪の受光部の方向を変えることで、映画の音声を日本語と英語で切り替えられるようになっていた。また、指輪には無線ICタグも搭載されており、ディスプレイ横のリーダにかざすことで、ユーザー個々に用意したコンテンツを配信することも可能になっている。
ボイスユビークシステムは、美術館や博物館、大規模店舗での音声案内としての利用が想定されているほか、視覚障害者向けのシステムとして可能性を検討しているという。指輪というかたちを選んだのは、装着しても違和感を感じさせない小型化と、必要な時にだけ耳にあてて使えるようにするためだという。電池1個で約40時間稼働する。
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このシステムでは数メートルの距離で受信できる。発光部の設計しだいで長距離化も可能だ
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小型化を実現するため、ボイスユビークシステムでは音声をデジタル化して送信する際のフォーマットを工夫した。具体的には、1bitの疎密波に変換する方式を採用したため、デコードすることなく指輪のスピーカをドライブできるようになっているという。そのため、帯域は1.4Mbpsと音声としては大きめになる。
ボイスユビークシステムは既存のパーツで構成されており、10万~100万個オーダーで単価1,000円程度で提供できるという。一方、送信ユニットについては、受信ユニットよりも電力が必要になる。あらゆる場所に設置できるようにするため、小型化が課題になるとしている。
関連情報
■URL
指輪型音声受信ユニット「ボイスユビーク」
http://www.ntt.co.jp/milab/project/sd_04_1.html
( 永沢 茂 )
2003/10/29 19:16
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