NHK放送技術研究所の「技研公開2004」が30日まで開催されている。ここでは、ネットワーク利用技術や番組制作技術に関する展示を紹介する。
● 「ネットワーク利用放送」で地方番組を東京でも見られる!?
ネットワーク利用放送とは、地方局の専門局などの番組をネットワーク上で編成し、全国で見ることができる放送だ。実現すれば、地方局独自の番組を楽しめるほか、地域ごとの救急情報なども全国どこでも確認できるようになるという。
なお、放送はストリーミング形式で提供される予定で、データ形式はMPEG2。サービス開始時期などは不明だが、独立行政法人の情報通信研究機構による委託研究「通信ネットワーク利用放送技術に関する研究開発」の一部をNHKエンジニアリングサービスが受託して、研究を進めているところだとしている。
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ネットワーク上で行なう番組編成のイメージ
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ストリーミング形式で提供される予定
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● JPEG2000を利用したHDTV番組制作システム~携帯端末向け配信も可能
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JPEG2000形式の映像を表示するデモ
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JPEG2000は、JPEGに比べて高画質で圧縮できる映像符号化方式で、異なる解像度や画質の映像を取り出せる階層機能も実装している。今回のHigh Definition Television(HDTV)番組制作システムでは、この特徴を活用して、携帯電話やPDAなどにも制作中の番組などを配信できるという。
スタッフによると、「現時点ではあくまで局内の番組制作向けシステム。一般向けサービスに提供するかどうかはわからない」としている。
このほか、NHK内で番組制作に利用される技術としては、ギガビットイーサを利用した番組素材を共有するシステムなどが展示されていた。
関連情報
■URL
技研公開2004
http://www.nhk.or.jp/strl/open2004/
NHK放送技術研究所
http://www.nhk.or.jp/strl/
( 鷹木 創 )
2004/05/28 17:55
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