25日、ライブドアのネットワーク事業本部板井清司氏が、東京・ホテル日航東京で開催中の「POWEREDCOM FORUM 2005」で、2005年夏に開始する予定の公衆無線LANサービスについて講演した。あわせて6月15日に事業計画説明会を開催することも明らかにした。
板井氏によれば、ライブドアの公衆無線LANサービスは2005年夏に首都圏の一部エリアで試験サービスを開始する予定だ。すでに一部では基地局の設置も進んでいるという。
板井氏は「国内では、公衆無線LANサービスの利用率は必ずしも高いとは言えない」とコメント。「利用可能なエリアが狭い」「月額料金が安くない」「セキュリティがしっかりしていない」など既存の公衆無線LANサービスに対する不満点を指摘した。ライブドアの公衆無線LANサービスでは、「広いカバーエリア」「低価格の接続料金」「セキュリティの確保」を実現し、「無線LANをインフラとして利用する新しいサービス展開を目指す」と語った。
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ライブドアのネットワーク事業本部板井氏
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ライブドアが目指す公衆無線LANサービス
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「ある調査では、20,000件のアクセスポイントが設置されているという米国では、教育機関や企業で公衆無線LANサービスを活用するケースが増えている」と板井氏。例えば学校で公衆無線LANサービスを導入すれば、「生徒のPCが移動できるようになり、柔軟なカリキュラムを編成できる」などのメリットがある。また、企業においても「LANケーブルやポートの設置工事が不要」「無線LANを一部開放することで、ビジターでもインターネットが利用可能」などコスト削減や利便性の向上が見込めるという。
不満の1つに挙げられているセキュリティについては、詳細は明らかにしなかったものの「米国での技術部会に出席し、無線LANの新しいセキュリティ技術に触れてきた。ライブドアの公衆無線LANサービスにも取り入れたい」とコメント。対応する携帯端末が少ないので普及しないのではという意見に対しては「ノートPCであれ、PDAであれ今ではほとんどの機種に無線LAN機能が搭載されており、心配は無用だ」と述べた。
「米国では無線LAN対応のPDAが各OSごとに十数機種販売されており、日本のメーカーが米国で出荷しているケースもある」とし、公衆無線LANサービスとPDAの普及に相関関係があるという。「国内では公衆無線LANサービスもPDAも奮わないが、いわば鶏と卵。公衆無線LANサービスのインフラがないからPDAが高い電子手帳に止まってしまっているのか、もしくは、PDAがないから無線LANのサービスが普及しないのか。いずれにしても、みんなが手軽に利用できる公衆無線LANサービスが必要だ」と訴えた。
ライブドアでは公衆無線LANサービスを通じて、「P2P電話のスカイプを無線LAN対応PDAで利用すること」や「公衆無線LANサービスの基地局を用いた位置情報サービス」など独自のサービスを提供する考えだという。
サービスに先駆けてライブドアでは、公衆無線LANサービスの事業計画説明会を6月15日14時30分から東京・新高輪プリンスホテルで開催する。「報道関係者やライブドアの公衆無線LANサービスを活用したいビジネスパートナーに参加していただきたい。事業計画説明会では、堀江(貴文ライブドア代表取締役社長)から大きな計画をお話させていただくことになる。各事業部で培ってきた技術がどのようなシナジーを生み出すか期待してほしい。ユーザーにメリットのある、本当に使っていただけるサービスにしていきたい」と板井氏は語る。
なお、説明会の問い合わせは、ライブドア広報部( press@livedoor.jp )宛のメールで受け付けるという。
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事業計画説明会の概要
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関連情報
■URL
POWEREDCOM FORUM 2005
http://www.poweredcomforum.net/forum/
livedoor
http://www.livedoor.com/
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( 鷹木 創 )
2005/05/25 18:41
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