東京ビッグサイトでは7日、「IC CARD WORLD 2006」と同時に流通情報システムの総合展「RETAILTECH JAPAN 2006」が開催されている。277社が参加し、POSレジなどの店舗内システムやICタグを活用した製品・サービスが展示されている。
● オススメレシピをショッピングカートに発信する「お買物ナビカート」
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ディスプレイ付きの情報端末を搭載するショッピングカート「お買物ナビカート」
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情報端末を操作することで、現在地から希望する商品の売場までの道順を案内してくれる
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会場には、経済産業省の2005年度電子タグ実証実験「日本版フューチャーストア・プロジェクト」の紹介コーナーが設置。同プロジェクトは、さまざまな小売業態でICタグを活用することで顧客満足度および店舗業務の効率化を図るというもの。ファミリーマートやイオン、丸井など小売業5社と経済産業省が共同で実施している。
富士通は、ディスプレイ付きの情報端末を搭載するショッピングカート「お買物ナビカート」を参考出展。お買物ナビカートは2月6日から3月12日まで、ジャスコ八千代緑が丘店の食品売場で実証実験が行なわれているものだ。
お買物ナビカートには、電子タグリーダーが備わっており、消費者は商品に添付された商品に貼り付けられた電子タグを読み取ると、該当商品を使ったレシピを参照できる。情報端末を操作することでチラシ情報やフロアガイドを閲覧することも可能だ。
また、赤外線発信機を利用して、カートが特定の位置に移動した際に広告などの情報を送信する。あわせて、同じジャスコ八千代緑が丘店で実証実験中のサービスロボット「enon」も出展。enonは身長130cmのロボットで、オフィスや商業施設において案内や巡回を行なうことを目的としている。
富士通ではこのほか、ジーンズの陳列棚にICタグリーダーを埋め込み、棚状にあるジーンズの在庫情報を管理する棚「スマートシェルフ」を出展。これは1月31日から2月13日にかけて、三越銀座店で実験が行なわれていた。
ジーンズにはICタグが添付されており、ICタグリーダーが棚状にあるデニムのICタグを常時読み取ることで在庫管理を行なう。ジーンズが棚から取り出されてICタグとICタグリーダーが交信しなくなると、陳列棚に装着された電子ペーパー上の在庫情報が更新される仕組みだ。
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オフィスや商業施設で案内や巡回を行なうロボット「neon」
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陳列棚にICタグリーダーを埋め込み、棚状にあるジーンズの在庫情報をリアルタイムで電子ペーパー上に表示
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● 買い物かごにある商品を一瞬で読み取るPOSレジ
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ICタグとSuicaを組み合わせたPOSレジ「EXPRESS POS」
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そのほか、ICタグとSuicaを組み合わせたPOSレジ「EXPRESS POS」の展示コーナーも設けられている。このPOSレジを使った実証実験は、1月30日から2月24日までファミリーマート伊藤忠ビル店で実施されていた。
同実験では、凸版印刷が作成した約10mm四方のICタグを商品に添付。店員は、商品が入った買い物かごをICカードリーダー搭載のレジで一括して読み取る。買い物かごに商品を雑に積み上げた場合は、全商品のICタグを読み取らないケースも見られたが、商品を1点ずつバーコードリーダーで読み取る場合に比べて、レジの待ち時間が大幅に削減されるという。
関連情報
■URL
RETAILTECH JAPAN 2006
http://www.shopbiz.jp/top/index_RT.html?PID=0003&TCD=RT
( 増田 覚 )
2006/03/07 20:39
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