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「ほげ.doc」ファイルと「サッカー」というキーワードに関連するファイルを一覧表示
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独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主催する「IPAX 2006」の「未踏ソフトウェア」の開発者コーナーでは、ユーザーの操作履歴に基づいて、PC上で閲覧した文書やWebサイトを検索するツール「俺デスク」を展示していた。
俺デスクは、指定したファイルに対して、独自のアルゴリズムでユーザーが閲覧したWebサイトやローカルに保存した文書、画像、音声、動画との関連度を算出し、適合度の高い順番に一覧表示する。関連度は、ユーザーが参照していた時間やコピー&ペーストなどの操作履歴により増減するという。
開発者の慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士2年の大澤亮氏は、「例えば、過去にWordの企画書を作っていたときに参照していたWebページを見つけたい場合、Word文書の作成日時やWebサイトの閲覧日時などに基づいて、探したいデータを検索できる」と説明する。
また、ユーザーが参照したデータを時系列にサムネイル表示する「タイムラインビューア」も搭載。同ビューアでは、データのアクセス時間やアクセス回数に応じた「データ着目度」を算出。この数値が高いデータほど、大きなサムネイルで表示される仕組みだ。
俺デスクは現在、アルファ版が公開されている。対応OSはWindows XP/2000。検索可能なデータは、オフィス文書のほか、Internet ExplorerとFirefoxで表示したWebページ、SkypeやMSNメッセンジャーの通話履歴。
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5月17日から1日前後の間に操作したファイルを検索
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ユーザーが参照してきたデータを時系列に表示する
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● 閉じたタブのWebサイト閲覧履歴を復元できる「Lunascape 3.6.0」
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閉じたタブのWebサイト閲覧履歴を復元できる
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また、ソフトウェアプロダクトオブザイヤー2005受賞者として、タブ型Webブラウザ「Lunascape 3.6.0」が展示されていた。
近日リリース予定というLunascape 3.6.0では、閉じたタブを「元に戻す」で復元する際、それまでタブで開いていたWebサイトの閲覧履歴を復元する機能を搭載。従来までは、タブを閉じた時点で表示していたWebサイトだけしか復元できなかった。新機能により、各タブで開いていたWebサイトで「戻る」と「進む」をクリックすると表示されるページの閲覧履歴も復元できる。
さらに、ブラウザのスキンを変更する手順が簡略化される。これまでユーザーは、ダウンロードしたスキンを、指定されたフォルダで展開する必要があったが、スキンをダウンロードするだけで自動的にスキンを変更できるようになるという。
● 「手塚治虫」や「鳥山明」風のコマ割を作成する漫画設計支援システム
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データベースを収集する際のフォーム
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テクノオフィスの小林由佳氏が開発した漫画設計支援システム「POM」は、「漫画の制作過程においてかなり手間がかかる作業」という漫画のコマ割を自動的に作成するソフトだ。
「大御所作家」「少年漫画」「少女漫画」といったカテゴリを選択すると、カテゴリに応じて有名漫画家が用いるようなコマ割を利用できる。例えば、「大御所作家」であれば「手塚治虫」、「少年漫画」であれば「鳥山明」といった作家が用いる傾向の高いコマ割を選べる。
作成されたコマ割に対しては、絵が描けなくても、デジカメで撮影した画像を割り付けられるほか、吹き出しを挿入する機能も備える。コマ割のデータベースについては、「アルバイトを使って、13,000ページ以上の有名漫画家のデータを集めた」(小林氏)。
小林氏によれば、POMの想定利用者は「漫画初心者のほか、変わったプレゼンをしたいというビジネスマンなど」。2006年秋頃に商品化を検討しているという。
関連情報
■URL
IPAX 2006
http://www.ipa.go.jp/event/ipax2006/
俺デスク
http://oredesk.net/
Lunascape
http://www.lunascape.jp/
( 増田 覚 )
2006/05/18 16:24
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