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ポータルサイトで起こっていること
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マイクロソフトが26日に開催したWeb開発者向けのイベント「REMIX Tokyo」で、次世代OS「Windows Vista」やWebプラットフォーム「Windows Live」で利用可能なガジェットに関するセミナーが開かれた。同社オンラインサービス事業部の安藤浩二氏が、ガジェットがもたらすビジネスの可能性を説明し、参加者にガジェットの開発を呼びかけた。
安藤氏はまず、マッシュアップやRSS、Ajaxなどの技術が登場したことにより、ポータルサイトが変わりつつあると指摘。ポータルサイトの情報では満足せず、個々にカスタマイズして必要な情報だけを取り込む流れがあるという。「こうしたパーソナライズ化は、デスクトップやWebでも重要なキーワード」と語り、「これを実現するのがガジェット」と強調した。
続いて、Windows Vistaのガジェットを作成している神奈川工科大学情報学部非常勤講師の橋本直之氏が、ガジェットの開発方法を説明した。橋本氏によれば、必要なツールは、ペイントツールとテキストエディタ、マイクロソフトのWebサイトから無料ダウンロードできる開発キットのみ。あとは、JavaScriptやHTML、CSS、XMLの断片的な知識があれば開発できるとしている。ちなみに橋本氏は、30時間で16ものガジェットを開発したという。
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マイクロソフトオンラインサービス事業部の安藤浩二氏
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神奈川工科大学情報学部非常勤講師の橋本直之氏
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● 人気ガジェットを作る秘訣は
橋本氏は「とにかくデザインが重要」と訴え、「ガラス風の素材に鏡面反射させたデザインに、ソフトシャドウやハイライトを加え、角に丸みを帯びさせるだけで今風になる」と、人気ガジェットを作る秘訣を紹介。複数のガジェットを開発する場合は、ガジェット同士のインターフェイスを統一させることも重要とアドバイスした。
今後は、フリーのガジェットが大量に登場するとともに、商用サイトに誘導するガジェットが増えてくると予測。「近いうちに“萌えガジェット”も間違いなく登場する」と話した。Windows Vistaのガジェットについては、「あらかじめインストールされていることが大きい。ユーザーのインストールが必要なYahoo!やGoogleのガジェットに比べ、Windows Vistaの場合は初心者も使える」とメリットを述べた。
なお、開発したガジェットは、マイクロソフトの「gallery.live.com」というWebサイトで公開できる。開発者は、ガジェット内に広告を挿入するスペースを用意すれば、マイクロソフトが広告配信プラットフォーム「MSN adCenter」で適切な広告を配信し、広告収入をマイクロソフトとシェアすることが可能だ。安藤氏は「ガジェットが普及することで、新たなビジネスチャンスが生まれる」と訴え、会場の出席者にガジェット開発を呼びかけた。
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橋本氏が開発したガジェット
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Windows Liveのエコシステム
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関連情報
■URL
REMIX Tokyo
http://www.event-registration.jp/events/remix06/
( 増田 覚 )
2006/10/27 16:19
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