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W3Cアジアホスト開設10周年記念祝賀式典、WWWの父がWebの未来を語る


 World Wide Web Consortium(W3C)は28日、慶應義塾大学へのW3Cホスト開設10周年を記念して、「W3Cアジアホスト開設10周年記念祝賀式典(W3C 10 Asia)」を開催した。シンポジウムでは、慶應義塾大学常任理事の村井純教授とW3C技術統括責任者のTim Berners-Lee氏が、Webの現在と未来について話した。


慶應義塾大学の村井教授 W3C技術統括責任者のLee氏

 Lee氏は現在注目していることとして、携帯電話の標準化について触れた。「ユーザー数が世界的に拡大したことで、今後は世界で使える携帯電話の標準が必要。また、モバイルに関してアジア、特に日本は特別な地域だと思う」と述べた。一方、村井氏は、「日本では携帯電話をテキストコミュニケーションのツールとして使うことが多い」とした。

 村井教授は最近の動向として、ブロードバンド化に伴うトラフィック変化について触れた。「インターネットのトラフィックのうち約80%がP2P、残りの約10%ずつがVODやIPTV、TCPになる。誰もがHTTPを使っていると思っていても、インターネットのトラフィックを見たら、必ずしもそうでないとこがわかる」とした。加えて、トラフィックの増加によるネットワークの遅延も問題になるという。

 またLee氏は、「HTTPをデザインする際、今のユーザーがブログやWiki、オンラインショッピングをどう使っているかだけでなく、新しい利用法であったり、今後どういったコミュニケーションを行なうかを想定しなければいけない。私たちは、ユーザーがクリエイティブになれる環境を提供したい」と述べた。

 このほか、トークセッション終了後にLee氏やW3Cスタッフの記者会見が行なわれた。そこでLee氏はWeb 2.0について、「最近のWebの現象を表わすために使われる言葉だが、このテクノロジーではXMLやCSSをはじめとしたさまざまな技術が標準化された上で実現したもの」とコメントした。

 また、次に予想されるWebの現象については、「Semantic Webの標準化には数年かかるだろう。人と人とをつないだWeb 2.0に加え、すべてのデータをつなぐことができるSemantic Webが実現すれば、Web 3.0になると言われている。いずれにしても将来可能になることを想定して、我々は計画を立てていくことが必要」と語った。


2005年の世界のトラフィック状況 記者会見を行なったW3Cスタッフ一同 祝賀レセプションでの1コマ。鏡割りが行なわれた

関連情報

URL
  W3Cアジアホスト開設10周年記念祝賀式典
  http://www.w3.org/2006/11/W3C10/ja/

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( 野津 誠 )
2006/11/29 12:25

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