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「Yahoo! Everywhere構想」へ向けた各種サービスを披露


 幕張メッセで開催中の「CEATEC JAPAN 2007」で3日、ヤフーの井上雅博代表取締役社長による「オープン化で加速する『Yahoo! Everywhere構想』」と題した講演が行なわれた。


オープン、UI最適化、利用者中心、シームレスが重要

ヤフーの井上雅博代表取締役社長
 「Yahoo! Everywhere構想」とは、従来のPCや携帯電話にとどまらず、テレビやカーナビなどのあらゆるデバイスに向けて、Yahoo!のサービスを提供していこうというもの。

 井上氏は、これからのインターネットで重視すべき点について、「『オープン』化による大きなマーケット」「デバイスに応じたサービスを提供するための『UI最適化』」「『利用者中心』のサービス思考」「あらゆるデバイスから『シームレス』にインターネッ上のサービスが利用可能」と説明した。

 また、「Yahoo! JAPAN」への時間帯別アクセス数と曜日別アクセス数の推移を紹介し、「平日の朝と週末はあまり利用されていない」と指摘。「便利にインターネットを使うための提案が不十分。いつでもインターネットが使える『Yahoo! Everywhere構想』によって、朝や週末も使ってもらえるようになるだろう」とした。


これからのインターネット Yahoo! JAPANへのアクセス数グラフ

朝や週末向けのサービスを披露

 続けて、朝や週末の利用拡大に向けたサービスのデモを行なった。朝向けのサービスとして、「Yahoo!モバイル」が提供するメールマガジン「朝よむマガジン」や、Yahoo! JAPANが提供する最新情報をテレビ番組風に配信するサービス「モーニングビジョン」を紹介した。

 朝よむマガジンは、携帯電話に最新情報をメールで配信する無料サービス。「天気」「ニュース」「12星座占い」「運行情報」といった情報を毎朝配信する。2007年6月から開始されている。モーニングビジョンは、ニュースや天気、占い、交通情報をCGのキャラクターが教えるサービス。PS3やWiiのブラウザやTVPCで再生する。NHK技術研究所が開発したCGアニメ制作言語「TVML」を利用しており、Yahoo! JAPANの最新情報をキャラクターが合成音声で読み上げる。


朝よむマガジン モーニングビジョン トピックスを読み上げる

 また、Yahoo! JAPANのコンテンツをシャープのフルHDテレビ「AQUOS」で利用できる「Yahoo! HD for AQUOS」を紹介。絵本や地図などを高精細な大画面で表示できる。週末向けのサービスとしては、日産のカーナビ「CARWINGS」によるYahoo! JAPAN地図情報の閲覧や、動画共有サービス「Yahoo! ビデオキャスト」のモバイル版などを説明。カーナビで地図情報共有サービス「ワイワイマップ」を参照し、目的地を設定。目的地に着いたら、携帯電話で動画を撮影し、ビデオキャストにアップロード。帰宅してから、DLNA対応のテレビで動画を視聴するといった一連の流れを説明した。


上記写真は、講演終了後の記者説明会でのYahoo! HD参考画面。地図はHD用に文字サイズや記号、色を調整しており、テレビに合った見せ方を試行錯誤しているという。絵本は紙の質感まで表現していた。


CARWINGSの画面 CARWINGSでワイワイマップを参照可能 Yahoo! ビデオキャスト モバイル版の画面

生涯使えるヤフーを目指す

 井上氏は、「『Yahoo! Everywhere構想』を実現するためには、ヤフー1社だけでは難しい。協力してもらうパートナー企業へは、ヤフーの持つ技術資産を提供する」と話す。

 1つ目は、サービスプラットフォームのオープン化。ヤフーのコンテンツをAPIで利用できるようにし、さまざまなデバイスに対応したサービスの開発を促進する。2つ目は、顧客プラットフォームのオープン化。Yahoo! JAPAN IDを認証APIとして利用し、ユーザーの利便性・セキュリティ向上を図る。すでに価格比較サイト「ECナビ」で導入されている。

 このほか、Yahoo! JAPANと同じ広告を他のサイトでも表示する「Yahoo!メディアネットワーク」による収益モデルや、「Yahoo! JAPAN 研究所」の成果の共有などについても言及した。

 井上氏は、「インターネットはパーソナルなものから、家族で利用するものになってきた。小学生のときに取得したYahoo! JAPAN IDを高齢になっても使えるような、人生に合わせたインターネットのサービスが必要」と話す。最後に、「PC以外の新しいデバイスでのインターネット利活用は日本が世界をリードすべき。そのために、あらゆる団体や企業の協力が必要であり、ヤフーはオープンかつ利用者の視点でパートナーと一緒に展開していきたい」と述べた。


サービスプラットフォームのオープン化 顧客プラットフォームのオープン化

ビジネスのオープン化 研究成果のオープン化

関連情報

URL
  CEATEC JAPAN 2007
  http://www.ceatec.com/

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「あらゆる端末にYahoo!のサービスを提供する」ヤフー井上社長が講演(2006/10/04)


( 野津 誠 )
2007/10/04 13:15

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