アイスランドの公衆無線LANスポットや携帯ショップを訪問

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アイスランドの公衆無線LANスポットや携帯ショップを訪問

　アイスランドの首都レイキャヴィクでは、公衆無線LANが利用できるエリアも少なくない。市内の喫茶店で試してみたので、早速レポートしたい。また、携帯電話ショップも覗いてみた。

● 積極的に活用したいオグ・ボーダフォンの無料公衆無線LANサービス

　レイキャヴィクの中心街、アイスランド政府庁舎が並ぶ通りに面したビルの2階にある「イーザ」。コーヒーやケーキのほか、サラダやスパゲティなどの軽食も出すこの喫茶店では、オグ・ボーダフォンの公衆無線LANサービスを提供していた。IEEE 802.11bに準拠した無線LANサービスで、利用料は無料だ。ADSLなどのインターネット接続料では割高な印象を受けるアイスランドで、公衆無線LANに関してはオグ・ボーダフォンが戦略的な価格を設定している。

　店内のスペースは30席ほど。13時過ぎの入店ではあったが、席の半数は食事をする人たちで埋まっていた。しかし、ノートPCを広げて無線LANにアクセスしようとしていたのは私ひとりだけ。興味深げにのぞき込まれる視線を背に受けて、さっそくアクセスしてみた。なお、ESSIDやWEPは特に設定しなくとも無線LANで接続できた。

　INTERNET WatchやYahoo! JAPANへのアクセスを試みたが、第一印象は“もっさり”している印象。アクセスポイント「Og Vodafone」からの電波強度は5段階中、上から2番目の「強」なので、接続が途切れるような感覚はないが、スピードはあまり出ないようだ。取材時間の関係上「BNRスピードテスト」で1回のみの計測となってしまったが、スピードテストの結果は107kbpsとなった。

　2BのISDN程度のスピードとはいえ、1Mbpsクラスの帯域が必要なリッチコンテンツを利用するつもりがなければ十分に実用的。無料ということもあり、アイスランドではもっと利用されて良いサービスだろう。


壁にはオグ・ボーダフォンのポスターが貼ってあった	店内の様子

電界強度は「強」

スピードテストの結果

■URL
　オグ・ボーダフォン
　 http://www.ogvodafone.is/index.aspx?GroupId=416

● 携帯電話ショップには単身で買い物する閣僚の姿も

Siminnの携帯電話ショップ

　日本の都市と同様にレイキャヴィクにも携帯電話ショップがある。今回、取材したのはアイスランド最大手の通信事業者Siminnのショップだ。店員のソールン・エラ・ホークスドッティルさんによれば、売れ筋はSony Ericsson Mobile Communicationsの「T630」。SiminnのSIMカードありで12,980アイスランドクローネ（ISK）、約20,000円だという。「T630はカメラも付いているし、ゲームもできるのが魅力なの。私もテレビに飽きたときやベッドに入りながらよくゲームをするわ」。

　「アイスランドは島国だから、外から入ってくる新しいモノが好きなの」とホークスドッティルさん。Sony Ericsson製の「P910i」やNokia製の「Nokia 6020」などアイスランドで発売されたばかりの新製品に人気が集まる傾向もあるという。なお、価格はP910iがSiminnのSIMカードありで49,980 ISK（約77,000円）、カードなしで57,980 ISK（約90,000円）、6020がカードありで18,980 ISK（約29,000円）、カードなしで22,980 ISK（約36,000円）と、日本に比べると高い水準だ。

　この携帯電話ショップには、アイスランド政府のゲイル・ハールデ財務大臣も訪れていた。護衛なしで携帯電話を購入しにやってきたハールデ大臣は、「いやあ、今日は母親の携帯電話を買いに来たんだよ」と照れながらも笑顔で「Nokia 3510」を見せてくれた。「Nokia 3510は、操作もシンプルでボタンも押しやすい。年をとった母親にはもってこいだ」。

　大臣の突然の来訪にショップのスタッフも驚いていたが、政府要人が気軽に買い物する姿は「必ずしも珍しいものではない」という。スタッフの1人は「これもアイスランドが30万人という小さな社会で、みんながみんなを知っていて安全だからなんだよ」と明るく笑った。


購入した携帯電話を見せてくれたハールデ財務相	おすすめの端末を手にするホークスドッティルさん。左の端末がNokia 3510、右がSony EricssonのT630だ


T630	P910i

■URL
　 Siminn（英文）
　 http://www.siminn.is/english/

（鷹木創）
2005/03/23 14:00

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