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これからの10年、インターネットはビジネス市場が面白い!
〜「All-in-One INTERNET magazine 2.0」開設について聞く


 ニュース記事ですでにお伝えした通り、インプレスR&Dは、2006年5月号をもって休刊していた月刊誌「INTERNET magazine」を、Webメディア「All-in-One INTERNET magazine 2.0」として7月5日にオープンすると発表した。インプレスR&Dの井芹昌信代表取締役社長に、Webメディアとして再生するINTERNET magazineについてお聞きした。


これからの10年、インターネットでいちばん面白いのはビジネス市場

インプレスR&D代表取締役社長 井芹昌信氏。月刊誌「INTERNET magazine」創刊時の編集長で、本誌「INTERNET Watch」創刊時の編集長でもある
――新生INTERNET magazineはビジネス向けの内容になるということですが。

 日本のインターネットが実験ネットワークから商用ネットワークとして誰でも利用できるようになったのが、1993年のIIJによる日本初のインターネット接続サービス開始からです。INTERNET magazineはISP商用サービス開始後約1年経った1994年9月に、日本で最初のインターネット専門誌として創刊しました。

 それから昨年の休刊までの12年間で、インターネットはだいたいひとまわりしたという感があります。ブロードバンド回線がまだ利用できない地域も一部に残っているものの、ほぼ日本全国に世界でも最も安くて高速といわれる通信環境が行き渡った。メールとWebブラウザはもう国民の大部分が利用しています。

 ホームページから始まった個人の情報発信手段も、ブログやSNS、Q&Aサービスなどより手軽に利用できるサービスが次々に提供されました。その結果、人類の知識の集合体をどう有効活用するか、というWeb 2.0の時代が到来したわけです。

 ところが、こうした利用面で、実はいちばん遅れているのがビジネス市場なんですね。やはり業務に利用するわけですから、トラブルがあったら困るということで保守的にならざるを得ない面もあります。いったん専用システムを構築してしまうとなかなか切り替えることができない。

 そういう職場に、学生時代にインスタントメッセンジャーやSkype、SNSなどを使いこなしていた世代の人がこれからどんどん入ってきます。そうすると、便利なんだから仕事にも使いたい、ということになってくる。

 そういう意味で、オフィスが変わるのはこれからなんですよね。そして、それまで非常にコストが高かった個人の家庭における通信環境がブロードバンド回線の普及で劇的に下がったように、それまでの専用機器で構築していた業務用システムも、普通に売っているPCをベースにすれば劇的にコストを下げることが可能になる。そうした内なるビジネス革命が、これから起こってきます。そこにターゲットしたメディアにしたいと考えたわけです。

――読者ターゲットについて教えてください。

 「INTERNET magazine」を読んでいた方にまた読んでください、というつもりではないんです。これから最も面白くなるのはビジネス市場だろうということで、そこにターゲットするわけですから、ビジネスという視点から見たインターネットに興味のある人に読んでいただきたい、ということになりますね。

 ただ、もともとINTERNET magazineを創刊した頃というのは、BとかCとかいう区分けはまだなかったんですね。インターネットという新しいものが出てきて、これは面白いということで関心を持った方に読んでいただいていたと思います。創生期のインターネットを面白がっていた方で、インターネット関連ビジネスに関わっている方はたくさんいらっしゃると思うので、そういう方にもぜひ読んでいただきたいですね。


「広くトレンドを掴む」「必要なものだけを読む」どちらにも対応

――タブの形でいくつもの専門メディアがありますが、専門メディアの集合体が「INTERNET magazine 2.0」になるのでしょうか。

 現在はインターネット関連のビジネスに携わる人の業務もさまざまです。回線事業を担当する技術者もいれば、コンテンツサービスのマーケティング担当者もいる。自分の仕事に関係のある情報だけはきっちり押さえたいという読み方ができるよう、現在は8つの専門メディアがあります。これに近く「セカンドライフ Forum」も新しく加わる予定です。

 「セカンドライフ Forum」は、ユーザーとして楽しく利用しようという媒体ではなく、セカンドライフに代表される「メタヴァース」、3D仮想空間サービスにビジネスとして携わる方向けの専門メディアになります。

――「INTERNET magazine 2.0」は総合入り口ということになると思うのですが、各専門メディアにない独自コンテンツもあるのですか。

 自分のビジネスに関わりのあるところだけを押さえたい、という読者のニーズに応えるのが各専門メディアなら、「INTERNET magazine 2.0」は、インターネットビジネスに関する総合誌としての顔を持つメディアということになります。

 具体的には、インターネットビジネスに関して、おおまかなトレンドを押さえておきたい、というようなライトな読者でしたら、「INTERNET magazine 2.0」のトップページだけを見ていただければ大丈夫ですよ、という内容にしたいと考えています。各専門メディアにはない独自コンテンツももちろん用意しています。

 トップページでは総合誌として広くトレンドが掴める内容、各専門メディアでは業務との関わりが深い実用的、あるいは専門的な知識や情報を提供する。関心やニーズに応じて、深くも浅くも読んでいただける二重構造のメディアです。


「All-in-One INTERNET magazine 2.0」トップページ。インターネットビジネス全体に関わるトレンドレポートや専門ジャンルに収まらない話題などは総合入り口となるトップページで伝える 企業のWebサイト運営やマーケティングなどに携わるビジネスマン向けの専門メディア「Web担当者Forum」

クロスメディア展開と、専門誌の強みを活かした広告

「ビジネス現場で役立つスキルを身につけるためには、Webだけでは不十分。書籍やムック、あるいはセミナーなどと相互補完することで、読者により効果的なソリューションが提供できる」
――ビジネスに特化した媒体はコンシューマ向けほどのページビューは集めにくいため、広告メディアとしては採算が取りにくいと思うのですが。

 ページビューだけ、Web広告だけではビジネスとして成立しにくいのは確かです。また、メディアとして考えた場合にも、ビジネスの現場で通用するスキルや知識を習得するには、Webメディアだけでは不十分な場合も多いと思っています。

 「All-in-One INTERNET magazine 2.0」は分野別の専門メディアをいくつも抱えた形になりますが、その専門メディアの連載などをまとめて、書籍や電子書籍、ムックなどの形で販売することも行なっていきます。すでに「NGN Forum」に掲載した記事をまとめたムックを発売していますが、Webに掲載されている記事であっても、紙媒体の形でまとまったものが欲しいというニーズがあるんですね。実際に、売れ行きも悪くないんです。

 そうしたひとつのコンテンツをWeb媒体や紙媒体で提供するクロスメディア展開のほかに、インプレスR&Dではセミナー事業やリサーチ事業も行なっています。「All-in-One INTERNET magazine 2.0」を読んでいただいて、そうしたセミナーなどにも参加していただくことで、ビジネスのスキルを身につけるコンテンツという点でも、またビジネスモデルという点でも補い合う展開が可能となると考えています。

――ビジネスに特化したメディアということで、掲載する広告内容もコンシューマ向けとは違う点などがあるのでしょうか。

 さきほど「NGN Forum」の記事をまとめたムックの話をしましたが、たとえば、「NGN」という名前がついたムックを買う人というのは、確実にNGNに関わっているか、あるいは関心を持っているわけです。ですから、そのムックを購入したということで、すでに振り分けが正確にできているわけですね。

 現在はインターネット上でも、アクセスしたキーワード、あるいはテキストマイニング技術など、さまざまな技術を使って、利用者の興味や嗜好に合わせた広告を表示させようという試みがさかんに行なわれています。ただ、まだ「NGN」と名のついたムックを買った人、という振り分けほど確かな振り分けはできていません。

 これが、雑誌広告の強みなんです。確実に興味のある人だけに効率よく伝えることができる。

 この手法は、Webサイトでも使えると思っています。「NGN Forum」の読者は確実にNGNに興味のある人です。「All-in-One INTERNET magazine 2.0」内の各専門メディアでは、ページビューよりもテーマに関心の深い読者だけを持つという点を重視しています。ですから、専門機器やサービスについて、より低コストで的確な訴求ができると考えています。


2.0から始める強み

――ビジネス向けのWebメディアは他社にもありますが、他社にない強みは。

 「All-in-One INTERNET magazine 2.0」は2.0からスタートするメディアということですね。つまり、1.0はあえて切り捨ててしまったんです。ですから、新しいもの、新しいサービスなどの情報だけを提供することができる。旧来の製品やサービスについてはすでに把握しているから必要がない、あるいは業務上必要ない、そういう方にとって、効率よく必要な情報だけを得られる専門メディアだと言えると思います。

 ですから、最初に読者ターゲットという話がありましたが、ターゲットとしては、何らかの形でインターネットをビジネスに使う方、ということになりますね。おおまかなトレンドを掴むためのにトップページを読んでいただいて、必要な専門メディアを読んでいただく、そんな形でビジネスに役立てていただければと考えています。

――ありがとうございました。


関連情報

URL
  All-in-One INTERNET magazine 2.0
  http://i.impressRD.jp/
  「All-in-One INTERNET magazine 2.0」ニュースリリース
  http://www.impressholdings.com/release/2007/062/

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( 工藤ひろえ )
2007/07/06 11:11

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