インストールせずにフォントが使えるようになる「NexusFont」
●こんなところが便利!
任意の文字列を使ったフォントのプレビュー、インストール、アンインストール、印刷などの一般的なフォント管理機能に加え、インストールされていないフォントを「NexusFont」に登録しておくことで、「NexusFont」起動中は別のソフトから利用できる。ポータブル版もあり、フォントデータとともにUSBメモリーに入れて持ち歩けば、異なる環境でもお気に入りのフォントが利用できるようになる。
■NexusFont 著作権:Noh JungHoon (xiles)氏 動作OS:Windows 7/Vista/XP http://xiles.net/ |
●シンプルでわかりやすいフォント管理ソフト
システムに使わない大量のフォントをインストールしていると、それだけでリソースの無駄遣いになってしまうし、フォント選びも大変になる。できれば使いたいものだけ臨機応変に入れられないか、と思ったことはないだろうか。また、パソコンの買い換えなどでシステム環境が変わったとき、せっかく集めたフォントのバックアップを忘れて後悔したなんてことも、少なからずありそうだ。そんな、フォントの管理が気になっている方におすすめなのが「NexusFont」である。
起動するとインストール済みのフォントを表示する「NexusFont」 | 表示するフォントの色、背景色、サイズ、スタイルを調整できる |
「NexusFont」は、TrueType、TrueType Collection、OpenType、Adobe Type1のプレビューが可能なフォント管理ソフトだ。Webサイトは英語だが「NexusFont」自体は多言語対応なので日本語で利用できる。インストール版とポータブル版の2種類があり、ポータブル版はUSBメモリーなどのリムーバブルメディアに入れて持ち運べる。
「NexusFont」を起動すると、システムにインストール済みのフォントを検索し、例文とともにリスト表示する。インストール済みのフォントの数も分かる。
機能としては、フォントのインストール、アンインストール、任意の例文を使ったサンプル表示、印刷などを中心に、フォントの検索、ファイル名、ファイルサイズ、バージョン、ベンダ、著作権といったフォント情報の確認や、リネーム、リストのイメージ書き出しなどをサポートしている。サンプル用のテキストは日本語入力も可能で、フォントの色や背景色、文字サイズの変更ほか、スタイルとして、太字、イタリック表示、下線、アンチエイリアスが適用できるので、デザイン上の雰囲気の確認などにも利用できる。
●ポータブル版は、フォントごと持ち運んで利用できる
これだけならよくあるフォントビューアーとあまり変わらないが、「NexusFont」の最大の特徴は、システムにインストールされていないフォントも、「NexusFont」に読み込ませておけば、「NexusFont」を起動している間は利用できるようになること、そして、フォントとともにポータブル版をUSBメモリーなどに入れて携帯すれば、いつも一定のフォント環境下で作業できるようになるという点である。
たとえば、USBメモリーに、ポータブル版の「NexusFont」を保存し、使いたいフォントを任意のフォルダに入れておく。USBメモリーから「NexusFont」を起動し、フォントフォルダの中のフォントを、フォルダごと「ライブラリ」フォルダにドラッグ&ドロップするのだ。するとフォルダの中のフォントが「NexusFont」に登録される。そこで使いたいフォントにチェックを入れておくと、「NexusFont」が起動中なら、別のアプリからそのフォントが見えるようになるのである。
試しに、USBメモリーに保存した自作の手書き文字フォントで試したところ、テキストエディタで使用できた。また、「NexusFont」を終了させると即座に適用が解除された。
フォントを容量の大きなリムーバブルデバイスに「NexusFont」とともにバックアップしておけば、パソコンに万が一のトラブルが生じたときにもリカバリしやすいだけでなく、一時的に借りたパソコンでも、好きなフォントを使って作業できるというわけだ。ただし、他者と共有する資料では、使用したフォントが相手の環境にない場合もあるので、利用の際は注意しよう。
このほか、「セット」フォルダ以下に、任意のセット(フォルダ)を作成して、フォントを分類管理したり、タグ付け機能や、同じフォントがインストールされていないか確認できる重複フォントの検索機能も用意されている。所有しているフォントが多く、毎回通して眺めるのが面倒というときは、あらかじめ好きなセットを作成しておき、見つけ次第ドラッグ&ドロップしておけば、イメージに近いフォントを探しやすくなるに違いない。また、重複検索により同じフォントが見つかった場合は、指定したフォントだけを削除することもできるので、フォント環境の掃除にも役に立ちそうである。
USBメモリーから「NexusFont」を起動し、同じUSBメモリー内のフォルダに保存していたフォントをテキストエディタで使用している例 | 「NexusFont」を終了させたとたん、適用していたフォントが解除された |
「セット」にはよく使うフォントを分類しておくと便利 | 「重複フォントの検索」で、無駄なフォントを削除 |
関連情報
2011/3/30 06:00
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