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趣味のインターネット地図ウォッチ

第127回:「タモリのTOKYO坂道美学入門」がiPhone/Androidアプリに ほか


 昨年11月に掲載した本連載の第124回では、東京都内の散策地図アプリ特集として3本のスマートフォンアプリを紹介したが、今回もまた、そんな街歩きのお供におすすめのアプリをピックアップしてみた。もともとは紙の書籍だったコンテンツをスマートフォンアプリ化した「東京今昔散歩」と「新訂版 タモリのTOKYO坂道美学入門」、そしてNTTがフィールド実験中の口コミ情報検索技術を利用できる「発見探地図エリアダス」の3本だ。

過去と現在の写真を同一視点から見比べられるiPhoneアプリ「東京今昔散歩」

 株式会社中経出版はiPhoneアプリ「東京今昔散歩」をリリースした。価格は350円(1月末までは170円)。このアプリは2008年9月に刊行されたベストセラーの文庫本をアプリ化したもので、同一視点から撮影された明治・大正時代の手彩色絵はがきの写真と現代の写真とを並べて掲載して、その違いを楽しめる。写真だけでなく古地図も収録されており、過去と現在の東京を地図の上でも比較できる。

 アプリを立ち上げると目次が表示されるので、ここから各写真や地図にアクセスできる。写真の撮影ポイントをGoogle マップ上で確認することも可能で、目印をタップすると写真のページに飛べる。

 写真ページは過去の写真の下に同一視点から撮影された現在の写真が並ぶ。さらにその下には「地図を表示」というボタンとともに「撮影画面を表示」というボタンもあり、ここをタップすると撮影モードに移る。このモードではiPhoneのカメラでユーザーが撮影した写真を過去の写真と並べて掲載することが可能だ。

 このほか、歴史・サイエンスライタ−の原島広至氏による東京各地のトリビアや逸話も掲載されている。この解説は写真を簡略化したイラストを交えながら内容を詳細に紹介しており読み応えがある。

 収録されているエリアは亀戸、向島、浅草、隅田川・両国、上野、神田川、九段、日本橋、銀座、丸の内、霞が関、赤坂・四谷などで、計32カ所のポイントを収録している。

 あらかじめ用意されている写真や地図を閲覧できるだけでなく、自らが撮影した写真を並べて掲載できる点はユニークだ。保存した画像はTwitterに投稿したり、メールで送信することもできる。690円の文庫版に比べるとアプリの方が価格も安いので、文庫版を購入した人はもちろん、まだ同著を読んだことのない人にもおすすめだ。

起動画面 メニュー画面 エリアの解説記事
古地図を収録 現代地図と比較できる 隅田川にかかる橋の解説
聖橋の過去と現在の比較 Google マップ上で撮影場所を確認可能 イラストによる写真解説
ユーザーが撮影した写真を並べられる

東京今昔散歩(iTunesプレビュー)
http://itunes.apple.com/jp/app/id477082008?mt=8

「タモリのTOKYO坂道美学入門」がiPhone/Androidアプリに

 株式会社講談社はiPhone/Androidアプリ「新訂版 タモリのTOKYO坂道美学入門」を提供開始した。販売元はヤフー株式会社で、App StoreまたはAndroid Marketからダウンロードできる。価格は1200円。

 同アプリは「日本坂道学会」副会長のタモリ氏による同名の書籍を、モリサワの電子雑誌ソリューション「MCMagazine」によりアプリ化したもの。書籍のデザインレイアウトを崩さずに、スマートフォンやタブレット上でもテキストを快適に読めるように工夫されている。

 収録されている坂は計37カ所で、坂ごとに大きめの写真を掲載。“坂道実力判断”として、勾配・湾曲・江戸情緒・由緒の各要素について5段階評価をしている。また、周辺の坂や史跡巡りの散歩ルートも紹介されており、古地図も載っている。親しみやすいイラストを使った絵地図によるウォーキングマップや、立ち寄りスポットとしてレストランやカフェの情報も掲載されている。

 一見すると普通の電子書籍に見えるが、ページ上をタップするとさまざまな仕掛けが施されている。例えば目次の坂名をタップするとダイレクトに該当ページに飛べるし、区ごとの地図に記載された坂名をタップしても、やはり該当ページに飛べる。さらに絵地図のウォーキングマップでは、スポットを示す番号をタップすると該当施設の紹介記事が表示される。

 地域情報サイト「Yahoo!ロコ」とも連携している。各項目のタイトルとなっている坂名をタップすると、Yahoo!ロコの地図が表示されて具体的な位置を確認できる。また、立ち寄りスポットの紹介コーナーでレストランやショップの名をタップしても、Yahoo!ロコのスポット紹介ページが表示される。

 価格はこの手のアプリとしては高めだが、書籍版よりも安価だし、iPadで大画面を楽しめるユニバーサルアプリである点も魅力だ。都内の坂道が好きな人は購入してみてはいかがだろうか?

Yahoo! JAPANの「タモリのTOKYO坂道美学入門」特設ページ
表紙 目次 拡大画面の坂名をタップすると地図が表示される
「Yahoo!ロコ」の地図で坂の位置を確認できる 絵地図上の番号をタップすると該当する記事が表示される

「タモリのTOKYO坂道美学入門」特設ページ(Yahoo! JAPAN)
http://event.yahoo.co.jp/sakamichi/
新訂版 タモリのTOKYO坂道美学入門(iTunesプレビュー)
http://itunes.apple.com/jp/app/id487533749?mt=8
新訂版 タモリのTOKYO坂道美学入門(Android Market)
https://market.android.com/details?id=jp.co.yahoo.android.sakamichi

話題のキーワードを地図上に表示するAndroidアプリ「発見探地図エリアダス」

 日本電信電話株式会社(NTT)は、任意のエリアや期間において話題のキーワードを地図上に表示し、そのキーワードに関する口コミ情報へアクセスできる技術「時空間マップ型Web検索技術:Dig-A-Map」を開発し、これを応用したAndroidアプリ「発見探地図エリアダス」の提供を開始した。Android Marketから無償でダウンロードできる。対応OSはAndroid 2.1以上で、800×480以上の解像度が必要。

 同アプリを起動すると、Google マップ上に無数のキーワードが表示されて、現在地周辺や任意の地域など、画面に表示されているエリアにおける話題のキーワードを確認できる。キーワードはインターネット上に投稿されたブログ記事から取得されたもので、観光スポットや評判の店などの情報を得られる。情報ソースがブログのため、ガイドブックなどに載っている有名な情報だけでなく、知る人ぞ知る隠れスポットや地元で評判のショップなどを見つけられるのが特徴だ。

 ブログから情報を取得する際は、Dig-A-Map技術により、検索対象の文書から地理情報や日時情報を自動的に抽出して索引を付与し、データベース化することで高速な検索を可能とする「地理・日時情報検索技術」を使用している。

 さらに、任意に指定する地域や日時の範囲において話題となっているキーワードを抽出し、そのキーワードを含む文書の分布を地図に重ねて表示する「地理・日時検索支援技術」を利用することにより、人為的な登録操作を必要とせずに地図へのマッピングを可能にした。

 地図上のキーワードをタップするとウインドウがポップアップして、住所とともに「キーワード分布表示」と「検索」というボタンが表示される。ここで「キーワード分布表示」をタップすると、該当するキーワードが分布しているエリアが、分布状況によって色分けされて地図上に表示される。分布が少ない場所は青く、多くなるにつれて赤くなっていくのでわかりやすい。

 キーワードはフリーワードで検索することも可能で、検索する期間も指定できる。例えば2011年12月1日〜2012年2月29日の期間で東京・浅草周辺の地図を見てみたところ、「仲見世通り」「伝法院」「雷おこし」といった浅草に関係するキーワードだけでなく、「元日」「浜離宮」「増上寺」といったキーワードも見つかった。

 キーワードから「検索」をタップするとブログ検索結果も表示されるので、該当するキーワードが含まれるブログを読める。地図上のキーワードから思わぬ面白いブログを発見できる可能性もあり、街歩きのプランを練るときなどに活用できる。キーワードの分布状況が地図上でわかるというのも斬新で、思わぬ地点で意外なキーワードが話題となっていることもあり面白い。地図を見ながら各地の「話題の言葉」を探せる新感覚のアプリだ。

話題のキーワードを地図上に表示 期間を設定可能 キーワードはフリーワードで検索可能
キーワードをタップするとメニューが表示される 「東京都恩賜上野動物園」の分布状況 「東京スカイツリータウン」の分布状況

発見探地図エリアダス
http://areadas.jp/
発見探地図エリアダス(Android Market)
https://market.android.com/details?id=com.nttsl.android.digamap.activity


関連情報




2012/1/12 06:00


片岡 義明
 地図に関することならインターネットの地図サイトから紙メディア、カーナビ、ハンディGPS、地球儀まで、どんなジャンルにも首を突っ込む無類の地図好きライター。地図とコンパスとGPSを片手に街や山を徘徊する日々を送る一方で、地図関連の最新情報の収集にも余念がない。書籍「パソ鉄の旅−デジタル地図に残す自分だけの鉄道記−」がインプレスジャパンから発売中。