イベントレポート
page2017
印刷メディアビジネスの展示会にもVRやAIの流れ
2017年2月9日 06:00
30回目を迎えた印刷メディアビジネスの総合イベント「page2017」が、サンシャインコンベンションセンター(東京都豊島区)で2月8日から10日まで開催されている。
株式会社Tooの「InstaVR」は、ウェブブラウザーで視聴可能な「WebVR API」に対応するVRコンテンツ、Android/iOS向けのVRアプリを開発できるツール。360度のパノラマイメージを用意して設定を行うだけで、VRコンテンツの配信が可能になる。2眼VRにももちろん対応しており、「Gear VR」やGoogle Cardboardなどでも楽しめるVRコンテンツを容易に作成できる。
不動産物件のウェブサイトなどでの採用例もあり、Tooのサイトでは無料体験版も提供されている。2月23日には、InstaVRを活用したコンテンツの事例紹介や体験が行えるセミナーも開催される予定だ。
Tooでは、米Extensis開発のデジタルアセット管理(DAM)ソリューション「Portfolio 2016」も展示。大量の画像データベースを管理する際に、画像をAIにより自動で認識し、「男性」「女性」「海辺」など、被写体のタグを自動的に付与する。大量の画像を自動的に管理したい場合には便利な機能だ。画像認識のエンジンは、クラウドストレージである「box.net」などでも使われているものだという。データベースサーバーそのものはオンプレミスで動作するが、画像認識エンジンはクラウドと連携して動作する。
株式会社リコーでは、全天球カメラ「THETA」を使った「行動分析ソリューション」を参考出展していた。THETAで撮影した画像をリアルタイムにウェブブラウザーで表示できるほか、クラウド上で画像を分析して人を検出し、行動をヒートマップとして重ね合わせて表示したり、エリア・時間帯別の滞留分析などをグラフ表示することができる。同社では、THETAを活用して、全天球画像ウェブサイトに表示できる法人向けのウェブサービス「THETA 360.biz」も提供している。
株式会社モリサワでは、雑誌やコミック、書籍のそれぞれに特化した電子書籍ソリューションを提供している。展示されていた雑誌向けの「MCMagazine」は、コンテンツ変換ソフト「MCMagazine Maker」とストアアプリ組み込み用の「MCMagazineビューアライブラリ」からなり、EPUBやPDF、InDesignのデータを販売用の電子書籍データに変換して、ストアで販売できる。書籍向けの「MCBook」では、Android、iOSそれぞれに向けたアプリを生成できる。同社のフォントを電子書籍アプリで利用できる点も魅力だ。コミック向けの「MCComic」では、画像データやPDFをEPUBデータとして書き出し可能で、ダブルタップでコマごとに拡大表示する機能も備えている。
【お詫びと訂正 2017年2月9日 16:15】
記事初出時、Too株式会社のInstaVR紹介セミナー開催日が誤っておりました。お詫びして訂正いたします。
誤:3月17日
正:2月23日