イベントレポート

第21回東京国際ブックフェア

KDP対抗サービスの“KWL”、楽天Koboが年内開始に向け、作家らの要望を募集中

 東京ビッグサイトで7月2日から5日まで開催の「第21回東京国際ブックフェア」で、楽天株式会社は同社グループの電子書籍事業「楽天Kobo」のブースを構え、「出版にもっと自由を!」と大きく掲げている。

 ブース内では、誰でも手軽に電子書籍を出版できるサービスとして年内に提供開始予定の「楽天Koboライティングライフ(KWL)」を紹介。これは「Amazon Kindleダイレクト・パブリッシング(KDP)」の対抗サービスと言えるものだが、利用にあたって固定費がかからないのが特徴だという。実際に購入された電子書籍の売上に対する手数料のみで自費出版を行えるほか、例えば作家が自身の認知拡大のために無料で電子書籍を配信することも可能。その場合、売上に対する手数料も発生しないとしている。

 具体的な料率や提供開始スケジュールは、サービスの正式発表時に明らかにする予定。これに先立ち今回のブースでは、来場者に出版経験や電子書籍出版サービスへの要望などの意見を聞くアンケートを実施している。アンケートは楽天Koboのウェブサイトでも受け付けており、回答者には楽天会員登録したメールアドレス宛にKDLに関する最新情報を逐次配信する。

 このほか同社ブースでは、楽天Koboの電子書籍サービスがPCのデスクトップビューアーやタブレット/スマートフォンのアプリ、電子書籍端末というマルチプラットフォームで自由に読書を楽しめる環境を提供していることなどをアピールしていた。

(永沢 茂)