イベントレポート

ワイヤレスジャパン2014

MVNOを使った業務用無線や遠隔監視など、法人向けソリューションを各社が展示

 「ワイヤレスジャパン2014」の会場では、MVNOの通信サービスを利用した法人向けのソリューションを各社が展示している。

 株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)のブースでは、モバイルクリエイト株式会社が業務用IP無線システム「ボイスパケットトランシーバー」を展示。MVNOのデータ通信サービスを利用して、一斉通話やグループ通話などを行えるシステムで、従来の業務用MCA無線システムなどに比べて安定した通信が行える。

 さらに、端末の位置情報を利用して車両の現在位置や移動経路の履歴などを確認できるクラウドサービス「モバロケ」の利用も可能。安価なMVNOのサービスが利用できるようになったことで、ランニングコストも安くなり、システムの導入が進んでいるという。

MVNOを使った業務用IP無線システム「ボイスパケットトランシーバー」と、車両動態・運行管理システム「モバロケ」
車両の現在位置や移動経路履歴などを確認できる

 NTTコミュニケーションズ株式会社(NTT Com)のブースでは、ユーピーアール株式会社がクラウド型遠隔監視モニターサービス「なんモニ」を展示している。「なんモニ」では、各種データ測定用の端末から、MVNOの通信サービスを利用してデータを送信し、監視用のアプリケーションまでをワンストップのクラウド型サービスとして提供する。

 標準では10分間隔でのモニタリングが可能で、太陽光発電の設備管理や、コインパーキングの故障・不正監視、ガス・液体の流量監視など、各種の用途に利用が可能。MVNOを利用することで、既存のネットワーク環境がない場所でも導入可能となり、これまでは人手で巡回していたような作業を安価に効率化できるという。

クラウド型遠隔監視モニターサービス「なんモニ」
太陽光発電の発電状況など、MVNOを利用した遠隔監視が可能に

(三柳 英樹)