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イベントレポート

Facebookマーケティングで押さえるべき9点とは、本社ディレクターが指南


 デジタルマーケティングのカンファレンス「ad:tech Tokyo 2012(アドテック東京)」が10月30日、東京国際フォーラムで開幕。基調講演に米Facebookでグローバル・クリエイティブ・ソリューション・ディレクターを務めるMark D'Arcy氏が登壇した。

米Facebookでグローバル・クリエイティブ・ソリューション・ディレクターを務めるMark D'Arcy氏

JAPAN=FUTURE、日本の広告市場に期待

 Mark氏は冒頭、いいね!やシェア、見る、読むなどのFacebook上でのアクションは、すでに現実世界で起こっているが、それらをグローバル化されたデジタルの世界で実現していることがFacebookの新しさであると語った。

 しかし、Facebookはすべての道程のほんの1%を歩んだにすぎず、今後プラットフォームとしてより創造的なものに進化していく。さらに、「JAPAN=FUTURE」という言葉で日本の広告プロモーション業界の先進性を讃え、日本市場に対する期待感を強調した。

Facebookマーケティングの存在意義は「MAKING BUSINESS PERSONAL」

 その上でMark氏は、企業によるFacebookのマーケティング活用のポイントを9つ紹介した。

 1つ目は「DISRUPTION(分断)からCONNECTION(つながり)」。同氏によると、Facebookのマーケティング活動における存在意義は「MAKING BUSINESS PERSONAL」だ。Facebookをはじめとするソーシャルウェブの上には、人と人の深いリレーションや彼らのアクションが生まれる。すると「広告=断続的に消費者の注意を引く」という従来型の方程式は通用しない。これからは、企業と個人のつながりをベースにしたストーリー性のあるコミュニケーションが求められるという。

 2つ目は「SEARCH(検索)からDISCOVERY(発見)」。ソーシャルウェブの普及で大量の情報が流通する、いわゆるビッグデータ時代において、ユーザーが最適な意思決定を効率的に行えるように、デジタルを通じて的確なアドバイスを提供し、発見してもらうことが重要であるという。

 3つ目は「HEAVY(重量)からLIGHT(軽量)」。広告業界に属する人は複雑にプラットフォームを駆使し、リッチなコンテンツを提供しようとする傾向にある。しかしユーザーは忙しく、企業のコンテンツを思ったほど見てくれない。企業自身も期待するほど効果が上がっていないことに気が付いている。

 そこでFacebookは、企業がユーザーに対して、スケーラブルかつ軽量なコンテンツを提供できるようなデザインに切り替え、ROA=注意に対する回収率に注目しているという。

 また、企業も忙しいユーザーに対して、彼らの時間に対する価値を守ってあげるよう配慮すべきだと指摘。そのために企業は、お金儲け以外になぜFacebookに参加したいのか。自分たちはなぜ存在するのか。なぜFacebookに参加する資格があるのか。"Why"について自問自答するプロセスを経た上でキャンペーンを実施すべきだと訴える。

企業の嘘はすぐにバレ、ブランドは失墜する

 4つ目は「BE AUTHENTIC(誠実であれ)」。ソーシャルウェブが普及した今、真実は必ず暴露され、企業による嘘はすぐにバレる。その結果、ブランドの信憑性は崩れやすくなっている。海外ビールブランドのNEWCASTLEが「Facebookに投稿された写真はどうしてこんなに綺麗なのか」というファンからの質問に対して「Photoshopで写真を加工したから」と回答したエピソードを紹介した。それぐらい正直である必要があるという。

 5つ目は「BE USEFUL(有用であれ)」。Mark氏はNIKEの「FUEL BAND」「NIKE iD」の事例を挙げ、企業はユーザーの有用な行動を助けられるアプリケーションを配信することでブランドストーリーを作ることができるとした。

 6つ目は「BE ENTERTAINING(楽しませるべき)」。ユーザーは面白みがなければ、企業からの情報発信に注目してくれないという。

企業のリアルタイムな反応を求めている

 7つ目は「BE RELEVANT(関わりを持つ)」。米ウォルマートが全店舗分のFacebookページを作成し、積極的に地域に貢献しようとした事例を紹介した。

 8つ目は「BE TIMELY(リアルタイムに)」。ユーザーは企業からのリアルタイムな反応を求めており、企業側も実世界と同じ経験をユーザーと共有したいという思いを持つことが重要だという。

 最後は「LISTEN(耳を傾ける)」。企業からの一方的に話すのではダメで、ユーザーの声に耳を傾けることが大切だという。LAY'Sがユーザーと新しい味のポテトチップスを共同開発した事例を紹介した。

 Mark氏は最後に「日本=モバイルリーダーシップである。モバイルの未来をデザインする力がこの国に集結している」と、モバイルプラットフォーム開発に注力する同社が日本に寄せる期待を語り締めくくった。


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(岡 徳之(tadashiku))

2012/10/30 15:16