Android搭載端末をシンクライアントとして利用できるシステム
「Virtual Smartphone over IP システム」のデモで用意されたAndroid搭載の「HT-03A」 |
NTT研究所の取り組みを関係者向けに紹介する「NTT R&Dフォーラム2010」が東京都武蔵野市にあるNTT武蔵野研究開発センタで、24日まで開催されている。
会場では、スマートフォンをシンクライアントとして利用できる「Virtual Smartphone over IP システム」が展示。実際にAndroidを搭載するスマートフォンを利用したデモを実施している。
今回展示されたデモでは、Android OSのx86版をインストールしたサーバーと、Android OSのARM版をインストールしたスマートフォンを用意。スマートフォン側に用意しているアプリケーションからサーバー側にアクセスして、サーバーにあるカレンダーの閲覧やPDFの表示閲覧が可能だった。この際、サーバー側ではスマートフォンの加速度や傾きなどの認識に加え、コピー&ペースト操作にも対応するため、スマートフォン上にあるアプリケーションと同様の間隔で操作できるという。
こうした機能はスマートフォン単体でも利用が可能だが、サーバー側にのみデータを保持させ、スマートフォン側では画面のみを描画させることで、情報漏洩対策にも繋がるとした。また、容量の大きいPDFファイルなど、スマートフォン単体ではダウンロードや表示に時間を要するファイルに関しても、サーバー側でダウンロードや表示を作業させることで素早くデータの表示が可能になるとしている。
このほか、開発中のアプリケーションや信頼度の低いアプリケーションをサーバー側で動作させることで、スマートフォン自体の保護も図れるとした。同システムの実用化時期は未定だが、説明員によれば2010年度をめどにNTT社内にてトライアルを実施する予定という。
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(村松 健至)
2010/2/24 11:36
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