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スマホの普及でメールに費やす時間が増加、平日は1日平均7.4時間

 Adobe Systemsは21日、電子メールの閲覧時間が前年比で17%増加したとの調査結果を発表した。調査は、Adobe Marketing Cloudを活用し、米国人1000人以上を対象に行った「Adobe Email Survey 2016」の結果として、「Adobe Digital Insights(ADI)」で公開しているもの。

 調査によれば、平日に電子メールに費やす時間は平均7.4時間で、うち業務でのメールチェックは前年比6%増となる4時間強、プライベートは同28%増の3.3時間。ADIでは、スマートフォンの普及により、常時接続のメール文化が確立されたとしている。

 メールチェックに利用するデバイスは、初めてスマートフォンがPCを上回った。特に、主にスマートフォンで業務でのメールチェックを行うユーザーは、前年比で21%増加している。

 メールをチェックしている環境については、「テレビや映画を見ながら」(69%)、「休暇中」(53%)、「トイレの中」(45%)、「電話での通話中」(44%)、「運転中」(17%)となっている。ADIのシニアマーケットアナリストであるライアン・ディーツェン氏は、「消費者は常にメールをチェックしています。他の人と会って会話をしている間も、食事中もです。これはマーケターにとって、消費者と常につながっていることを意味しています。消費者にメールで接触できない時間はなくなっていくでしょう」と述べている。

 メールの利用の変化については、「メールが短くなっている」(30%)、「受信者からのレスポンスが早くなっている」(24%)との回答も得られた。さらに、「携帯メールはメールによるコミュニケーションに少なくともある程度の影響を及ぼした」(69%)と考えているユーザーも多いようだ。

 特に米国で「ミレニアル世代」と呼ばれる18~34歳のユーザーのうち、平日の朝起きたときにベッドの中でメールをチェックする人が49%に上っている。ディーツェン氏は「特にミレニアル世代は、同僚や友人からの電子メール受信の通知がスマートフォンの画面に表示されると確認せずにはいられないのです」と述べている。ミレニアル世代の72%が「プライベートのメールで絵文字を使用したことがある」、うち42%は「仕事のメールで絵文字を使用したことがある」とのこと。

 また、調査によれば、興味を引かれて閲覧するようなメールは25%未満。こうしたマーケティング目的のメールの問題点としては、メールの頻度、文章の質、誤ったプロファイルデータに基づくオファーが上位に挙げられている。