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電子書籍購読者の購入金額、読書の頻度と量が増加、メリットは「かさばらない」「手軽に購入」が過半数~ネオマーケティング調査
2016年12月26日 18:44
株式会社ネオマーケティングは、1年以内に電子書籍の購読歴がある全国の600人を対象に実施した「電子書籍に関する調査」の結果を発表した。
調査は、20代・30代・40代の男女各100名を対象に、同社運営のインターネットアンケートサイト「アイリサーチ」で、12月9日~12日に実施したもの。
電子書籍を読む際に利用する端末は、「スマートフォン」が61.3%でトップとなり、「パソコン」が47.8%で続いた。男性は「パソコン」が58.3%で最多だったが、女性は「スマートフォン」が65.0%を占める一方、「パソコン」は37.3%と低かった。
電子書籍でよく読むジャンルは「少年漫画」が51.0%でトップ。男性の59.7%、女性でも42.3%の回答を集めた。一方、「少女漫画」は35.2%で2位。女性では52.3%と過半数を超えたが、男性が18.0%と低かった。次いで「小説」(35.2%)、「青年漫画」(33.0%)、「雑誌」(32.8%)の順。小説は前年調査より3.6ポイント減っているが、漫画・雑誌はこの1年で増加し、特に男性は青年漫画で21.3ポイント、雑誌で10.4ポイント増となった。
電子書籍で漫画・雑誌をよく読むユーザーにその頻度を尋ねたところ、「ほぼ毎日」との回答が前年5.6ポイント増の23.4%に達したほか、「週2~3回程度」「週1回程度」のいずれも増加した。一方、漫画・雑誌以外をよく読むユーザーでは、「それ以下の頻度(月1回以下)」が9.8ポイント増の18.1%、「ほぼ毎日」が0.7ポイント増となったほかは、いずれの項目も減少する対照的な結果となっている。
電子書籍のメリットについては、「かさばらない」が68.3%と多く、「手軽にコンテンツを購入できる」も59.7%で過半数のユーザーが挙げている。「紙書籍よりも安い」は29.0%で、40代のみ32.5%とやや高い。また、ほぼ4人に1人が「キーワードで検索ができる」「劣化しない」を挙げている。
1カ月当たりの電子書籍の購入費用は、「0円」が22.8%で最多だったが、前年からは6.5ポイント減。「1~249円」も0.5ポイント減なのに対し、「500~749円」が0.3ポイント、「750~999円」が0.9ポイント、「1000~2999円」が3.0ポイントとそれぞれ増加。もともとの比率が小さい「3000~4999円」でも1.6ポイント、「5000円以上」も1.2ポイント増加している。
利用している電子書籍サービスは、「個別課金(通常の購入)」が71.5%でトップ。「電子書籍レンタル」(24.0%)、漫画や雑誌を発売日に読める「定期購読サービス」(14.3%)が続いた。「Amazon Kindle Umlimited」などの提供で注目された「定額読み放題サービス」は12.7%だった。「その他」には「無料のもののみ使用している」との声が多く、特に女性に多かった。
利用している電子書籍のサイトやアプリを知るきっかけについては、「インターネット広告(バナー広告を除く)」が51.5%で過半数を占め、特に男性が60.0%と多かった。次いで「サイト検索」(38.7%)、「バナー広告」(27.3%)となっており、ウェブサイトがきっかけとなる場合が多い。「その他」には「スマートフォンにはじめからインストールされていた」、「携帯を購入した際の同梱チラシ」なども見られた。
電子書籍の読書量を1年前と比較して「とても増えた」との回答が前年から7.4ポイント増の25.8%で、「まあまあ増えた」(33.8%)と合わせると6割近くに達する。一方、紙書籍の読書量については、「とても増えた」が前年から2.6ポイント増の8.6%。「まあまあ増えた」は1.5ポイント減の10.9%で、全体としては大きな変化は少なかった。