ニュース

「Avast 2017」リリース、AVGの技術も取り込んだ無料/有料セキュリティソフト、新機能「挙動監視シールド」で“ゼロ秒脅威”から保護

「スマートスキャン」画面

 Avast Softwareは7日、セキュリティソフトの最新バージョン「Avast 2017」を発表した。Windows 10/8.1/8/7/Vista/XP SP3に対応しており、無料で利用できる「Avast Free Antivirus」など4製品をラインアップしている。同社が昨年買収したセキュリティベンダーで、同じく無料セキュリティソフト「AVG AntiVirus」を提供するAVG Technologiesの技術を取り込むなど、機能強化・追加が行われている。

 なお、AVG AntiVirusについても先月、両社の技術を結集したという最新バージョンがリリースされている。

AVGの技術による新機能「挙動監視シールド」、ランサムウェアなどに効果を発揮

 Avast 2017では、AVGの挙動解析技術を統合した新機能「挙動監視シールド」を搭載。コンピューター上で実行中のあらゆるソフトを対象に疑わしい行動を継続的に監視・検出し、従来の検出方法では一般的に対応できないような“ゼロ秒脅威”などから保護する。ランサムウェアの新たな脅威に対してとりわけ大きな効果を発揮するという。

 クラウドベースのスマートファイルスキャナー「CyberCapture」では検出を高速化。未知のファイルを特定・隔離し、有害か無害かをリアルタイムで判断・分析するとしている。

 ホームネットワークセキュリティ機能は「Wi-Fiインスペクター」として機能強化。ルーターやLANに接続されているデバイスの脆弱性、無線LANのパスワードの強度などを検査し、問題がある場合にユーザーに対して対応を指示する。

「Wi-Fiインスペクター」画面

 「ゲームモード」「パッシブモード」も搭載した。ゲームモードでは、ゲームのプレー状態を自動的に判断し、Avastのバックグランドプロセスおよび通知のほか、Windows Updateなども一時的に停止し、ゲームプレーのパフォーマンスを最優先する仕組み。パッシブモードは、Avastのアクティブ保護コンポーネントなどがオフになるもので、他のセキュリティソフトとの同時使用できるという。

 こうしたAvast 2017での新機能および機能強化は、無料版のAvast Free Antivirusをはじめ、有料版の「Avast Pro Antivirus」「Avast Internet Security」「Avast Premier」という個人向け製品すべてで導入されている。

 Avast Pro Antivirusは、無料版の基本機能に加えて、疑わしいダウンロードファイルを隔離された場所でテストするサンドボックス機能、銀行などの偽サイト対策のセキュアDNS機能などを搭載しており、1台・1年間ライセンス3480円~。Avast Internet Securityは、それらに加えてファイアウォール機能やスパム対策機能を搭載しており、1台・1年間ライセンス4480円~。さらにAvast Premierでは、他のソフトウェアのアップデートを自動チェックする機能とデータ抹消機能も備えており、1台・1年間ライセンス5980円~(価格はすべて税込)。