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ロジクールが業界初の4K対応ウェブカメラ、Surface Pro 4を据置型のビデオ会議システム専用端末に変えるドックも

(左から)株式会社ロジクール法人営業本部本部長の妻鹿行雄氏、Logitech Internarional Video Collaboration General ManagerのScott Wharton氏、同社Managing Director AP region WW Sales & Marketing VP,Asia PacificのQuin Liu氏、ロジクール代表取締役社長の笠原健司氏

 株式会社ロジクールは21日、法人向け製品としてウェブカメラ「BRIO」とSurface Pro 4専用のAVコンソール「SmartDock」の販売を開始した。参考価格(税別)は、BRIOが2万6250円、Samrt Dockが7万1250円。

ウェブカメラで業界初の4K対応、露出補正や視野角調節機能を搭載

 BRIOはウェブカメラとしては業界初という4K解像度(30fps)に対応することで、より鮮明な画質での撮影が可能。フルHDでは30/60fps、HDでは30/60/90fpsなど複数の解像度にも対応しており、ネットワーク環境に応じて変えることができる。また、薄暗い場所での露出を最適化するHDR対応の「RightLight3」や、5倍デジタルズーム機能、視野角を65/78/90度に変更できる調節機能も搭載する。

 赤外線ベースの顔認証アプリケーションに対応しており、例えばWindows 10搭載の生体認証機能「Windos Hello」などと組み合わせることで、ログイン時のセキュリティを高めることができる。

 インターフェースはUSB 2.0/3.0/3.1×1ポート。カメラ部分の大きさは102×27×27mm、重さは63g。取り外し式のクリップや三脚取り付け口が付いており、場所に応じて設置方法を変えることができる。

4Kに対応した「BRIO」。オートフォーカス機能のほか、ノイズキャンセル機能を備える2本の無指向性マイクを搭載。本体上部のプライバシーシェードで目隠しすることもできる
本体背面
「RightLight3」機能で露出を補正。同社の既存製品「C930e」と比較すると顔が見やすくなっている
視野角を65/78/90度に変更可能
顔認証アプリケーションに対応するため、「Windows Hello」などと組み合わせることができる

Surface Pro 4をビデオ会議システム専用端末化する「SmartDock」

 SmartDockは、ビデオ会議システムをSurface Pro 4で構築するための専用ドックとなっており、拡張用の入出力インターフェースを備える。個人・SOHOや中小規模会議室でビデオ会議システムを構築するためのソリューションとして提供するものとなる。

 なお、Surface Pro 4はユーザー側で準備する必要があり、SmartDockに組み込むとWindows PCとしての基本機能に制限がかかるという。また、内蔵するカメラ機能も利用できないため、ウェブカメラも別途用意する必要がある。

 インターフェースは、HDMI出力×2、HDMI入力×1、USB 3.1×3、ギガビットイーサネット×1、ヘッドセットミニプラグ×1。本体の大きさは239×334×209mm(幅×奥行×高さ)、重さは2738g。オプションのエクステンダーボックス(税別3万250円)を使用することで、各ポートを独自ケーブル1本にまとめて延長することも可能。

「SmartDock」はSurface Pro 4専用の拡張インターフェースを備えた“ガワ”として提供される。「Skype for Business」と組み合わせることで、簡単にテレビ会議システムを構築できるという
底面に入出力インターフェース

ビデオ会議システムの普及が遅れている個人・SOHOや中小規模会議室へ投入

 新製品の発表にあわせ、ロジクールが21日、記者発表会を実施。同社代表取締役社長の笠原健司氏が国内におけるビデオ会議システムの事業展開について説明した。

 笠原氏によると、ビデオ会議システムは20人以上の規模の会議室を持つ大企業での導入が一般的だったという。しかし、ロジクールでは2~20人程度を収容する中小規模会議室の利用者、個人・SOHOをメインターゲットとして据え、会議室での用途以外に、遠隔教育や遠隔医療分野へも参入していく。これらの市場規模は400億円に上ると同社はみており、ビデオ会議システムの普及に向けた取り組みを推進するとしている。

 こうした層に向け、ロジクールではコストパフォーマンスや設置の手軽さ、使い勝手の良さを重視した製品を展開していく。USBで接続するだけで使えるプラグアンドプレイ仕様、「Skype for Business」をはじめとする各種ビデオ会議アプリケーションの認証も取ることで、ユーザーが難なく利用できる環境を目指す。

 「SmartDockはMicrosoftと協業して開発した製品。BRIOを含むこれら2製品を投入することで、市場の大きなパイを狙っていく。ビデオ会議システム事業を大きなビジネスに育て上げようと考えている」と展望を述べた。

ロジクール代表取締役社長の笠原健司氏
ターゲットは、400億円規模の市場がある中小規模の会議室や個人・SOHO

 Scott Wharton氏(Logitech Internarional Video Collaboration General Manager)は、ビル・ゲイツ氏が掲げたビジョン「A computer on every desk and in every home」を引用しつつ、「(ウェブ)カメラとスピーカーをすべての会議室に導入していきたい」と語る。

 Logitechのビデオ会議システムでも抱えているというセッティングの問題を解決するため、SmartDockを市場に投入。ワンタップで会議を始められるシンプルな操作性、一般ユーザーでもなじみのあるSkypeのインターフェースを使えることを特徴として挙げた。また、低価格で導入できることもアピール。

 「かつてはビデオ会議システムの導入には2~5万ドル必要だったが、Skypeを使ったシステムではテレビを除き2000~3000ドルで済む。すべての会議室でも十分導入可能なものになるのではないか」と述べた。

Scott Wharton氏(Logitech Internarional Video Collaboration General Manager)