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読み書きを得意とするビジネスパーソンは1カ月あたりの読書量が多い傾向、大谷大学調査

 作家やコピーライター、編集者を目指す学生のための「文藝塾」を開設する大谷大学は、ビジネスパーソンの読み書き能力に関する調査結果を発表した。20~39歳の大学卒・大学院卒のビジネスパーソンを対象に、3月9日・10日にネットエイジアリサーチによるインターネットアンケートを実施。有効サンプル数は1000人。

 業務上、作成に携わる文章としては「ビジネスメール(組織内・外とのメール)」が68.7%で最多。以下、「業務依頼・指導関連(引継書やマニュアルなど)」(34.8%)、「会議関連(会議用報告資料や議事録など)」(32.8%)、「プレゼン関連(企画書や提案書など)」(26.3%)、「組織内配布・掲示物(社内報に載せる自己紹介文やイベント案内など)」(25.3%)、「契約関連(注文書・契約書や仕様書など)」(21.7%)、「販売・納品物(販売する書籍・記事・納品レポートなど)」(11.2%)などが並ぶ。

業務上、作成に携わる文章

 その中で文章作成に習熟していると回答されたのは、「ビジネスメール」が56.9%となった一方で、「社交・儀礼関連(お礼状や年賀状など)」が34.8%と比較的少なかった。大谷大学は「誰が読んでも誤解のない、正しい文章を書くことや、社交的な文章を書くことを苦手としているビジネスパーソンが多いのではないか」と分析する。

文章作成に習熟しているもの

 1日あたりに文章を書く時間は、「0分」が18.8%、「1~29分」が25.2%、「30~59分」が18.9%、「1時間台」は20.4%、「3時間以上」は8.5%。平均で53.0分。

1日あたりの文章作成時間

 「読む力」を5点満点で自己評価したところ、5点(非常に得意)が11.5%、4点が28.9%、3点(強くも弱くもない)が44.3%、2点が9.2%、1点(非常に苦手)が6.1%。「書く力」では5点が8.0%、4点が20.3%、3点が46.7%、2点が18.3%、1点が6.7%。

 これらの自己評価を元にタイプ別に分けると、「読み書きが(両方とも)得意な人」は24.7%、「読み書きが(両方とも)苦手な人」は12.7%、「読むのは得意だが書くのは苦手な人」は3.4%、「書くのは得意だが読むのは苦手な人」は0.4%になる。

読む力・書く力の自己評価

 1カ月あたりの平均読書量では、0冊が36.5%、1冊が26.9%、2冊が10.0%、3冊が8.1%、4冊以上が18.5%。読み書きが得意な人の平均が4.0冊なのに対し、苦手な人は0.9冊と差が見られた。

1カ月あたりの読書量