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電通、雑誌PDFデータをマイクロコンテンツに自動変換して配信するサービス

 株式会社電通は19日、同社が出版社向けに提供している電子雑誌業務支援システム「Magaport」内の新サービスとして、「マガポート記事サービス」を開始した。紙の雑誌を想定して作られた誌面PDFデータを記事単位のマイクロコンテンツに自動変換し、企業のオウンドメディアやニュースサイト、電子書店などへ配信できる。

 Magaportは、複数電子書店向けの雑誌コンテンツの入稿・販売管理・広告管理を、出版社が一元的に行えるシステム。国内の出版社約150社・1000誌以上に導入されているという。すでにMagaportを利用して電子雑誌を発行している出版社においては、新サービスのマガポート記事サービスを追加利用することで、これまでどおり誌面PDFデータを入稿するだけでマイクロコンテンツ化できるという。

 なお、マガポート記事サービスは、Magaportの運営で電通と協業する株式会社富士山マガジンサービスの開発したAI技術による「fujisan 記事抽出システム」を独占的に活用することで実現したもの。

「マガポート記事サービス」サービスイメージ図

 電通では、「キュレーションメディアなどによる虚偽報道が社会問題化したことを受け、改めて雑誌出版社の事実確認に基づく責任編集記事への信頼や期待が高まっている。しかし、紙媒体用に作成された記事データをニュースサイトやアプリ、企業ウェブサイトなどで活用しようとしても、編集可能なデータ変換に大きな労力とコストが発生してしまうという課題があり、転用が進んでいなかった」と説明。マガポート記事サービスにより、雑誌発コンテンツビジネスの拡大が期待されるとしている。