「空メール」ならぬ「空電」の肯定派は約2割、アイシェア調査


空電の利用意向

 アイシェアは30日、空メールの電話版といわれる「空電(からでん)」に関する意識調査の結果を公表した。調査では、6月10日から15日までの期間、同社のメール転送サービスの会員を対象にオンラインアンケートを実施。587人から回答を得た。

 「空電」は、広告に掲載された電話番号に電話をかけることで、広告の詳細情報を含むサイトのURLをショートメッセージサービス(SMS)で受信できる仕組み。NTTメディアクロスが6月15日に開始した。NTTドコモ、au、ソフトバンクの携帯3キャリアに対応し、流通している携帯電話端末の90%以上(9900万台以上)で使用可能とされている。

 携帯電話所持経験者(501人)に、クーポンや飲食店などの情報を得るために携帯電話で企業サイトにアクセスしたことがあるかと聞いたところ、「ある」は52.8%で、アクセス方法としては、「二次元コード」の67.3%、「Web検索」の57.7%、「空メール」の45.2%が多かった。アクセス目的としては、「クーポン」が89.0%を占めた。

 「空電」のサービス内容を提示し、回答者全員(携帯電話を所持していない人は持っていると仮定して)に利用意向を尋ねたところ、「利用しないと思う」の42.8%、「利用したくない」の35.3%が多く、否定派が約8割だった。利用しない理由としては、「電話番号を知られたくない」「プライバシーが心配」「使える店舗がわからない」「使い方がよくわからない」などの意見が多かった。

 一方、「利用してみてもいい」は18.9%、「ぜひ利用したい」は3.1%で、肯定派は約2割だった。その理由としては、「簡単そう」「手間がかからない」「様子を見て便利そうなら使いたい」などが挙げられた。アイシェアは、「(肯定派には)電話をかけるだけで情報を取得できる手軽さが評価されている」と説明。ただし、否定派の意見から、「個人情報の安全性や利用方法の周知が、利用者増加のカギとなるかもしれない」と分析した。



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(野津 誠)

2009/6/30 17:52