全メールの約9割はスパム、英語以外のスパムが増加


 メッセージラボジャパンは3日、2009年7月度におけるスパムメールやウイルスメールに関する月例レポートを公開した。

 7月のメールトラフィック中に占めるスパムメールの割合は89.4%で、6月から1.0ポイント減少。スパムメールの割合が最も高かったのはドイツの97.5%で、日本も90.6%と世界の平均を上回った。

 レポートでは、ドイツやフランス、オランダなど英語圏以外の国でスパムメールの割合が95%を超えている理由について、自動翻訳サービスとテンプレートを利用して、スパムメールを多言語で機能させる手法を挙げている。現在、ドイツでは自国語のスパムメールが全体の46%を占め、フランスでは53%を占めているという。

 一方、7月に検知されたWebベースのマルウェアのうち新種のものは0.7%で、6月の58.8%から大幅に減少。レポートでは、7月はマルウェアの作成者が鳴りを潜めていたようだとしている。ただし、マルウェアやその他の迷惑プログラムをホストする新しいWebサイトの数は、1日平均3618件と過去9カ月間で最高に達しており、以前使用されたマルウェアが他のWebサイトに広く配布されるようなっているとしている。

 また、7月には爆発的なスパム攻撃が3回発生。一連の攻撃には短縮URLを含むスパムメールも急増しており、こうしたスパムメールがピーク時の7月9日にはスパム全体の6.2%に達したという。このほか7月には、米国の独立記念日に関連して祝祭の花火を表示するように装ってボットに感染させようとするメールが見られたほか、マイケル・ジャクソン関連のスパムは迷惑メール全体の約1%を占めているという。


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(三柳 英樹)

2009/8/3 14:51