国際的なフィッシング詐欺組織を撲滅、米国とエジプト連携で


 FBIは7日、米国にある2つの銀行を狙った国際的なフィッシング詐欺を画策したサイバー犯罪者ら100人を、米国とエジプトで起訴したと発表した。FBIでは「フィッシュフライ作戦(Operating Phish Phry)」としてフィッシング詐欺の撲滅を図っていた。一連のフィッシング詐欺の被害者は数千人に上ると見られている。

 FBIによれば、エジプト在住のハッカーらがフィッシング詐欺を行い、銀行口座のアカウント情報を大量に入手。詐取したアカウント情報を用いて、米国内の2つの銀行の口座に不正アクセスした。さらに、米国在住の共謀者と連携して預金を引き出し、別に用意した口座に不正送金した疑いがある。

 米国の被告はサンフランシスコ在住の3人の男性で、不正アクセスした口座から盗み出した金銭を送金したり、引き出す銀行口座を新たに開設するための「使い走り」を雇っていたとされている。不正に引き出された金銭の一部は、フィッシング詐欺を行ったエジプト在住の共謀者に送金されていたという。

 フィッシュフライ作戦で米国当局は、今回の国際的なフィッシング詐欺にかかわった53人を起訴しており、FBIによれば「米国史上で最も大規模なサイバー犯罪捜査だった」という。


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(増田 覚)

2009/10/8 18:38