EUがコンテンツのデジタル化で協議、Googleブック修正和解案受け
欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は27日、Google Book Search(Googleブック検索)の修正和解案が提出されたことを受けて、情報社会に関連する重要項目についての会合を開催した。
会合では、著作権や文化の多様性、競争の観点からGoogleブック修正和解案がEUに与える影響が議論された。欧州でも書籍や他の文化コンテンツのデジタル化作業が進んでおり、その内容が欧州デジタル図書館「Europeana」で公開されていることもあり、そのあり方についても議論された模様だ。
Googleブック検索については、当初の和解条項に対する批判を受けて、Googleと米国の著作権者や出版社は13日、英語圏のほとんどをカバーする地域(米国、カナダ、英国、オーストラリア)において、著作者不明ないし絶版本に関するデジタル化について2010年から有効となる修正和解案を裁判所に提示した。
これを受け、欧州委員会もEUとして著作権法および競争法を遵守しつつデジタル化されたコンテンツが言語にかかわらず欧州市民に早急に利用できるようにする必要があるとの認識を持っていることを明らかにした。その中で、2009年に採用された重要項目としては、「Europeana」の将来計画、知識経済における著作権のあり方、および創造的コンテンツの単一デジタル市場が紹介された模様だ。
関連情報
(Gana Hiyoshi)
2009/11/30 12:57
-ページの先頭へ-