インドの携帯電話が5億回線に迫る、中国に次ぎ世界第2位


 インド通信情報技術省は24日、2009年におけるインドの通信業界についての調査概要を公表した。10月末時点でインドの電話ネットワークは5億2600万回線あり、そのうち4億8800万回線が携帯回線だった。これにより、インドの携帯ネットワークは中国に次ぎ世界第2位の規模となった。

 このように、インドにおいて電話回線は圧倒的に携帯電話が主流であり、2004年以来、年間60%の成長を続けている。1999年には通信回線に占める携帯電話のシェアはわずか5.26%だったが、2009年10月には92.91%を占めるまでになった。

 インドではブロードバンドも推進している。2005年に18万回線だったが、2009年4月には620万回線に、さらに10月には720万回線へと着実に増えている。なお、インドでは、ブロードバンド回線を256kbps以上の常時接続回線と定義している。

 インドではまた、ブロードバンドワイヤレスアクセスサービスのためのガイドラインを提示しており、WiMAXも台頭し始めているという。

 その一方で、地方では電話回線の普及率がまだ低いのが現状だ。2009年10月時点で地方の回線普及率は19.69%で、都市部の104.23%とかけ離れている。

 インド政府は11カ年計画の終わりまでに6億、そして2015年までに10億の電話加入者数を目指しており、地方における電話普及率についても11カ年計画の終わりまでに25%/回線数2億、2014年に電話普及率40%を目指している。

 中・高等学校や公共施設へのブロードバンド回線提供も計画しており、2010年までにインターネット回線を4000万、ブロードバンド回線を2000万に増やしたい計画だ。

 インド政府では、世界水準の電話通信インフラと情報が国家の急速な経済社会的発展の鍵になるとみている。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2009/12/25 11:08