ダイワハウス、「住宅API」活用のスマートハウス実証実験を開始


iPhoneアプリによる家電製品の遠隔操作

 大和ハウス工業(ダイワハウス)は19日、情報化住宅「スマートハウス」の普及に向けた共通ソフトの評価を目的とした実証実験を、奈良県奈良市の総合技術研究所で開始すると発表した。

 ダイワハウスでは、家庭内機器の情報化とエネルギー最適化を実現する「スマートハウス」の普及に向け、モデルハウスやモニタリングシステムなどの研究開発や商品化に取り組んできた。これまでの家庭内のネットワークを活用したサービスでは、特定のメーカーの家電・設備機器を専用ソフトでコントロールしており、機器やサービスの互換性が制限されていたことから、ダイワハウスでは異なるメーカーの機器を共通でコントロールできる「住宅API」を開発。APIの評価を目的に実証実験を行う。

 実証実験では、住宅APIを搭載したホームサーバーの活用により、iPhoneアプリを利用て住宅内の家電製品や各居室の照明を操作できる統合リモコンや、玄関先に設置したデジタルフォトフレームによる集中管理、携帯電話を利用した遠隔コントロールなどの検証を行う。

 また、家電機器や住宅設備機器の運転状態や使用履歴などの情報をホームサーバーに収集し、家庭内のエネルギー利用の最適化や、スマートグリッドを想定した家電・設備のコントロールを行う。このほか、住宅全体や各部屋の消費電力を確認できる「エネルギーの見える化サービス」や、TOTOと共同で開発した「インテリジェンストイレII」で測定した健康データが確認できる「健康見守りサービス」を、携帯電話やデジタルフォトフレーム、テレビなどでも利用できるようにする。

 ダイワハウスでは、今回開発した共通ソフトは、スマートハウスを普及させるための標準的なしくみとして展開できるよう、関連企業に呼びかけるとともに、省エネルギー住宅への搭載を目指し、研究・開発していくとしている。


関連情報

(三柳 英樹)

2010/2/19 18:42