米Google、広告リアルタイム入札サービスのInvite Mediaを買収


 米Googleは3日、広告リアルタイム入札サービスを提供している米Invite Mediaを買収したと発表した。

 Invite Mediaは、複数の広告配信ネットワークに対し、ディスプレイ広告スペースを入札する際に、単一画面からリアルタイムに入札できる技術を開発した企業だ。

 Googleでは、実際の使用例を挙げている。例えば、靴を売るための広告キャンペーンを計画している小売業者の場合、あるニュースサイトに5ドルのCPMで入札したとする。しかし追加条件を加え、もしユーザーのブラウザーが、そのニュースサイトの運動競技欄を訪問した履歴がある場合には、10ドルのCPMで入札するよう指定できる。広告のインプレッション数は、リアルタイムで入札プラットフフォームに通知され、広告主や広告代理店はリアルタイムで画面を見ながら入札価格条件を決定し、最適な広告キャンペーンを実行できる。

 Googleではこうした仕組みによって、広告に関連したすべての関係者が益を得る「生態系」が出来上がると主張する。広告主と広告代理店は、より効果的な広告キャンペーンを展開できる。広告プラットフォームは、リアルタイム入札サービスを広告主と広告代理店に提供。広告を掲載する出版社は、広告スペース価格の増加と競争をもたらすことができ、同時に広告スペースの量と誰に提供するかを決定する自由が得られる。ユーザーは、より役に立つ広告を見ることができる。

 Googleでは、買収したInvite Mediaの技術とサービスを独立したプラットフォームとして運用していく一方、多大な投資も続けると説明する。

 また、Googleが保有するディスプレイ広告サービス「DoubleClick for Advertisers」が、Invite Mediaプラットフォームとシームレスに動作するよう改良するとしている。

 なお、広告スペース取引所でもあるGoogleによる「DoubleClick Ad Exchange」は、Invite Mediaの買収とは関係なく、今後も中立な立場でオープンにサービスを継続すると説明している。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/6/4 11:40