頼みごと・探しモノの逆オークションサイト「しごとのセリ市」オープン


しごとのセリ市

 「試合に出てもなかなか打てない小学生の息子のバッティングコーチを5000円以内で」「オフィスに掲げる『飛翔』の文字を毛筆で書いて欲しい。予算は5万円」「1カ月間、毎日朝5時に私を起こしてください。3000円」――。あらゆる分野の依頼を“出品”し、それに対応できる人が入札することで、頼みごと・探しモノのニーズをマッチングさせる逆オークションサイト「しごとのセリ市」が22日、グランドオープンした。

 扱う分野は現在、「力仕事」「生活」「シニア&介護」「企業」「スポーツ」「娯楽」「美容」「学習」「制作」「夢」「旅」「ペット」「ほしいモノ」の13カテゴリー。出品者は、依頼内容と上限予算を明示するとともに、支払い方法(先払い・後払い)を指定して出品。これに対して入札者は、自己アピールや料金、条件などを明示して入札する。出品者のニーズに最も合致する条件の入札者が選ばれる仕組みだ。個人間だけでなく、企業間、個人・企業間での取り引きが可能だ。

 利用するには、同サイトへの会員登録(無料)が必要。成約時のみ、落札額の10%のシステム利用料を落札者に課金する。なお、現在はキャンペーン期間中につき11月末まで無料。

 「しごとのセリ市」を運営する株式会社メイド・オブ・オール・ワークは、法律事務所の元スタッフらが立ち上げた会社だという。こうした依頼ごとのマッチングサイトは、ウェブサイト制作やデザイナーなどクリエイティブ系のものはあったというが、広範囲な分野を扱うサービスは、法的判断が難しい依頼も出てくるため、ITサービス企業にとってとっつきにくかったようだ。メイド・オブ・オール・ワークでは、法律面での知識を背景に、法的に問題のない範囲でのマッチングサービスを提供するとしている。

 具体的には、出品を禁止する事項をガイドラインで定めるとともに、カテゴリーごとに設けた担当者「カテゴリーオーナー」が内容をチェックしてから公開する。また、表現に問題がある場合は、修正もアドバイスしてくれるという。さらに、怪しい出品を運営者に通報するボタンも設けた。

 「しごとのセリ市」は5月よりベータ版としてプレオープンしており、前述のバッティングコーチの出品に、元プロ野球選手が応じるなどの事例も出ているという。


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(永沢 茂)

2010/6/23 19:23