警察庁が上半期のサイバー犯罪まとめ、著作権法違反や児童ポルノが増加


 警察庁は2日、2010年上半期のサイバー犯罪の検挙状況をとりまとめた。検挙件数は2585件で、前年同期比で33.2%減少した。

 内訳は、不正アクセス禁止法違反が85件(前年同期比95.7%減)、コンピュータ・電磁的記録対象犯罪が56件(同19.1%増)、ネットワーク利用犯罪が2444件(同31.5%増)。不正アクセス禁止法違反が大きく減少しているが、これは前年同期、組織的なオークション詐欺事件での不正アクセス禁止法違反が1813件にも及んだため。

 さらにネットワーク利用犯罪の内訳を見ると、オークションなどを含む詐欺が867件(前年同期比22.8%増)、児童ポルノが329件(同69.6%増)、児童買春が212件(同21.8%増)、出会い系サイト規制法違反が207件(同12.5%増)、青少年保護育成条例違反が239件(同55.2%増)、わいせつ物頒布等が73件(同37.7%増)、著作権法違反が160件(同207.7%増)など。

 このほか、上半期に都道府県警の窓口で受理したサイバー犯罪に関する相談件数は3万7181件で、前年同期比で15.0%減少した。詐欺・悪質商法に関する相談が大きく減少した一方で、迷惑メールに関する相談が増加している。また、2009年12月から2010年1月にかけては、Gumblar(ガンブラー)に関する被害が多数確認されたとしている。


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(永沢 茂)

2010/9/2 16:59