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ジャストシステム、iPhoneアプリ「ATOK Pad for iPhone」を発売


ATOK Pad for iPhone

 株式会社ジャストシステムは、日本語入力システム「ATOK」をメモアプリに組み込んだiPhone/iPod touch用日本語入力アプリ「ATOK Pad for iPhone」を、9月22日にApp Storeで発売すると発表した。価格は1200円。9月26日までは発売記念価格として900円で販売する。動作環境はiOS 4以上が動作するiPhone/iPod touchで、iPadでは動作しない。

 「ATOK Pad for iPhone」は、ATOKの変換エンジンと辞書を搭載したメモアプリ。「音楽を聴く」「話を聞く」「風邪薬が効く」といった同音語を正しく変換でき、長文に対しても文節の区切り位置を適切に判断して変換するといったATOKの特徴を備える。入力された文章は自動的に保存され、メモ帳として利用できる。

 通常のATOKのようなインプットメソッドとしての提供ではなく、メモアプリ内でのみATOKが利用できる形となっているが、メモの内容を他のアプリやウェブサービスに送信したり、他アプリから「ATOK Pad for iPhone」を呼び出す機能を備える。

メモアプリとしての提供となり、アプリにATOKが内蔵される 推測候補の表示などATOKの各種機能を搭載

 日本語入力機能としては、iOSに標準搭載されている日本語キーボードと同様のフリック入力のほか、新たに開発した「リボルバータッチ入力」を搭載。リボルバータッチ入力で「た」をタッチした場合、ガイドの上半分には「た・ち・つ・て・と」の選択肢が表示され、下部のボタンを触れることで濁音や拗音などに切り替えられる。カーソル移動や文字削除のキーにもフリック操作を追加し、一定方向へのカーソルの連続移動や、文の先頭・末尾まで削除するといった操作を簡単に行えるようにした。

 また、両手での操作をスムーズに行えるように開発した入力パネル「ダブルトリガーキーボード」も搭載。左側のボタンで文字の分類を選び、右側に表示される全文字を選択するという形の入力形式となる。

 デザインは4種類のテーマ、3種類の効果音を選ぶことができる。従来のATOKユーザー向けには、Windows版やMac版のユーザー辞書をiTunes経由でインポートできる機能も搭載する。

新開発の「リボルバータッチ入力」 両手操作用の「ダブルトリガーキーボード」

 入力した文章はメモとして保存する他に、外部のアプリやウェブサービスへの転送が可能。現時点では、メール、SMS、Twitter、Evernote、クリップボードへの転送に対応しており、今後追加予定。また、他のアプリの入力時にATOK Padを呼び出すことも可能で、アイティメディア株式会社のアプリが9月下旬に対応予定を表明している。外部アプリからの呼び出し方法については9月22日に技術情報を公開する予定で、アプリにATOK Padを組み込むOEM提供についても対応を予定する。

 ジャストシステムでは、ATOK Pad for iPhoneの発売を記念して、1000円分のギフトカードとATOKをセットにしたパッケージ製品「ATOK 2010 for Windows [ATOK Pad for iPhone購入支援セット]」と「ATOK 2010 for Mac [ATOK Pad for iPhone購入支援セット]」を発売する。希望小売価格はそれぞれ8400円と1万290円。

 また、ATOK Pad for iPhoneは今後も継続的なアップデート更新を予定しており、外部連携や機能の追加、ユーザーからのフィードバックへの対応を進めるとともに、iPad対応など上位版アプリの投入予定としている。

外部アプリとの連携メニュー 本体のシェイクでもメニューが呼び出せる

「インプットメソッドとしての提供もあきらめていない」

ジャストシステムの福良伴昭社長

 ジャストシステムの福良伴昭社長は、「昨年のATOK 2010の発表でiPhone版の開発を表明したところ、大きな反響があった。それから少し間があいてしまったが、その間も『いつ出るのか』といった声を多数いただいており、一日も早くiPhoneユーザーに使っていただきたいと開発に熱中してきた。必ず皆様の話題にしていただけるような、インパクトのある商品に仕上がっていると思う」とコメント。ATOKも含め、今後さらに様々なジャンルの製品を各種デバイスに提供していきたいと語った。

 コンシューマ事業部企画部長の佐藤洋之氏は、ATOK Pad for iPhoneについては「インプットメソッドとしての投入も検討していた」としながらも、アプリ開発の制約などから現状ではメモアプリとしての提供になったと説明。ただし、アプリとしてのUIを持つため、「ATOKがUIを持った場合には、こんなことができるという提案」にもなっているとした。

 一方で、「インプットメソッドしての提供もあきらめてはいない」として、ユーザーからの意見が多く挙がることで、アプリ開発の状況が変化していくことに期待したいと語った。

Android版も11月にトライアル版を公開予定

Android版ATOKの画面イメージ

 ジャストシステムでは、Android版のATOKについても提供を発表。11月には無料のトライアル版を公開する予定を明らかにした。

 Android版は通常のインプットメソッドとしての提供となり、iPhone版と同じ変換エンジンや辞書を使用しつつ、Androidに最適化した仕組みを検討。現在開発中のイメージとして、新開発のタッチ入力方式「フラワータッチ入力」を紹介した。

iPhone版と同じエンジン・辞書を搭載 11月に無料のトライアル版を公開予定

 また、Windows向けに提供しているメモツール「ATOK Pad for Windows」について、新しいベータ版となる「ベータ3」の提供を9月21日に開始した。TwitterやEvernoteとの連携機能や、複数メモの保存機能などに新たに対応し、今後はメモアプリについてもWindowsやiPhoneなど複数プラットフォームで連携していくとした。

 このほか、月額料金で最新のATOKが利用できる「ATOK定額制」については、10月から定期辞書配信のベータサービスを開始することを発表。話題の用語やキーワードをオンラインアップデートで提供するサービスで、テストによりユーザーの評価を得られれば、正式なサービスとして投入する予定としている。

ATOK Pad for Windowsベータ3 TwitterやEvernoteとの連携機能が追加

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(三柳 英樹)

2010/9/21 17:08