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EMAコミュニティサイト認定、警察庁から性犯罪情報を得て制度強化


 警察庁とモバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)は、警察庁がEMAに対して、コミュニティサイトなどで発生した児童の性犯罪被害情報を定期的に提供することで。覚え書きを交わした。2月中にも情報が提供される見込み。

 EMAは、青少年の保護と健全育成を目的に、モバイルコンテンツサイトの審査および運用監視を行う第三者機関(一般社団法人)。コミュニティサイトなどを中心に、認定申請のあったサイトを審査し、認定後は継続して審査基準を満たしているか、サイトの監視が行われる。第三者機関としての位置付けを強めるため、組織として携帯電話事業者からの出向などを受けておらず、審査も有識者のみで行われるという。

 今回EMAでは、警察庁より「コミュニティサイト等における児童の性的犯罪被害に係る情報等」とする情報を定期的に受けとることで覚え書きを結んだ。審査・運用監視における参考情報として活用する。警察庁ではこれまでもコミュニティサイトにおける被害情報を定期的に公表しており、このタイミングに合わせて、EMAにも被害情報を提供する。出会い系/非出会い系のコミュニティサイトに起因する性犯罪情報のサイト別件数や、犯罪の分析結果なども含めて提供される。

 なお、EMAでは今回の警察庁発表に合わせる形で、音楽系の団体から情報提供を受けていることも発表した。2009年より日本音楽著作権協会(JASRAC)、および日本レコード協会(RIAJ)から違法音楽著作物の情報や違法複製に関する情報提供を受けているという。

 7日、警察庁 生活安全局 情報技術犯罪対策課 課長 四方光氏と、EMAの代表理事である堀部政男氏が出席し、両組織の間で覚え書きが交わされた。

覚え書きにサイン、押印した両組織

 EMAの堀部氏は、EMA認定を受けた携帯サイトを介した性犯罪が増加している点を問われると、「ご指摘の通り、EMAとしては非常に残念。総務省のワーキンググループでも議論されており、どのように少なくできるかを検討している」と述べた。

 また、堀部氏自身が携わったプライバシーマーク制度が2年ごとに審査している点を紹介し、EMAの審査がそれよりも短い1年毎であるとした。同氏は、「世の中には悪い大人もいる。できるだけのことをしていく」と語り、理事会と審査・運用監視委員会でも認定制度自体をチェックしていることを説明した。

 利用者拡大などを背景に、EMA認定を受けたサイトの性犯罪数が伸びていることに対して、EMAは昨年、これまで通信の秘密の観点から監視が難しかったコミュニティサイト内でのミニメールの監視もスタートさせた。総務省の研究会において、ユーザーの同意があればミニメールも監視できるとされたためだ。EMA側では、こうした監視体制の強化によって、認定サイトにおける犯罪減少に期待できるとしている。

 なお2008年7月の認定制度開始から現在までに、認定申請件数は89件あった。そのうち認定を継続しているのは32件となる。認定中のサイトの会員数は1億円を超えており、これを1360名のサイトパトロール要員が監視している。人工知能型のロボット検索によって、ミニメールを含めた不適切な投稿を洗い出し、それをパトロール要員が実際に確認する。投稿の削除や警告、サイト利用の一時停止措置など、1日当たり9万件弱のユーザー対応があるという。

警察庁の四方氏 EMAの堀部氏

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(津田 啓夢)

2011/2/7 18:58