TwitterがiOSアプリをアップデート、広告を入れた「トレンド」表示に賛否両論


 米Twitterは4日、iOS向けアプリをアップデートしたことを発表した。

 新しくなったiPad、iPhone向けアプリには、幾つかの新機能が組み込まれている。いずれのバージョンもiOS 3.1以上に対応、iTunesストアから無料ダウンロードできる。

 iPad iPhoneアプリ共通の新機能としては、写真アップロードを写真の選択からプレビューまで改良したこと、Twitter上で検索を許可している友人をアドレス帳から登録できるようになったこと、現在地での人気トレンドを表示する「ローカルトレンド」(現在トレンドは日本語を対象としていない)、URLを自動的に短縮URLに変換する機能、ツイートを投稿するツイートボックスデザインの改良、ユーザー名とハッシュタグ入力を支援するオートコンプリート、ダイレクトメッセージ会話ビューの改良、が含まれている。

 さらに、iPhone版だけに組み込まれた新機能が「クイックバー」で、タイムライン上部にトレンドを表示する。クイックバーを右か左にスワイプすると、その他のトレンドも表示できる。ローカルトレンドと同様、日本語に対応していないため、日本語のトレンドは表示されない。

 今回のアップデートでは、このトレンド表示機能に大きな注目が集まっている。なぜなら、Twitter社による公式アプリに初めて実質的に広告が表示されるようになったからだ。

 クイックバーに表示されるトレンドには、Twitter社の広告商品の1つである「プロモーテッドトレンド」も表示される。そもそもトレンドとは、Twitterに流れている単語やハッシュタグのトップ10を表示するサービスだ。

 企業は「プロモーテッドトレンド」を購入すると、自社に関連した単語やハッシュタグをこのトレンドリストに表示させることができる。他のトレンドと同様、ユーザーがトレンドをクリックすると、その単語を含むツイートが表示されるが、プロモーテッドトレンドの場合にはトップにその企業のプロモテッドツイートが表示される。

 iPhone版のみに登場したクイックバーは、今後Twitter社が広告収入を得るための手段の1つとして注目される。

 しかし、この機能には早くも賛否両論が出ている。Twitterはサービスを維持するために広告を必要としているという意見もあれば、いつも表示されているためわずらわしいとするユーザーもいる。現時点でこの表示を消す設定ないことに不満を示しているユーザーもいるようだ。

 今後、Twitter社が発展していくために広告収入は是非とも必要であるが、どのような仕方でユーザーにとっても、同社にとっても有益な仕方で広告を表示していくか、注目が集まりそうだ。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/3/4 10:48