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米Microsoft、「Kinect for Windows SDK」のベータ版を公開


 米Microsoftは16日、Kinect for Windowsソフトウェア開発キット(SDK)ベータ版を公開した。

 SDKは、Microsoft Researchによって公開された無料ベータ版で、非商用アプリケーションの開発や、学術研究者、趣味用途のために利用できる。Microsoftでは今後、商用SDK公開も計画している。

 Kinectは、2010年11月にゲーム機Xbox 360用のモーションコントローラとして発売された。体の動きをKinectのカメラで追跡することで、ゲームを操作できるユーザーインターフェースとして注目を集めた。

 しかしゲームとしての人気もさることながら、同種のセンサーとしては非常に安価で高機能なことから、ハッカーたちが瞬く間に他の用途に利用し始めたことでも、大きな注目を集めるようになった。Microsoftは当初この様子を黙認していたが、その後幹部たちが正式に認め始め、最終的にはイノベーションを進めるために公式なSDKを公開することを発表していた。

 今回公開されたSDKでは、Kinect搭載センサーのRAWストリームデータを利用できる。センサーには、奥行きセンサー、カラーカメラセンサー、4エレメントのマイクロフォンアレーが含まれる。またカメラ撮影範囲の1人または2人のスケルトン位置画像を追跡することで、ジェスチャーによるアプリケーション開発が可能。

 音声処理機能には、ノイズ抑制機能やエコーキャンセレーション、音源の位置識別、Windows音声認識APIとの統合等の機能が含まれる。

 ソフトウェア開発キットは、Windows7に簡単にインストールでき、100ページ以上のドキュメントが含まれている。開発者は、Microsoft Visual Studio 2010で、C++、C#、Visual Basicを使って開発できる。

 Microsoftでは、発表イベントをMicrosoft本社キャンパスで開催し、同社の動画チャンネル「Channel9」で24時間のコーティングマラソンを生中継する。

 これまでハッカーたちがKinectを利用できると考えている用途には、Windows PCを体の動き(ジェスチャー)によって操作するためのユーザーインターフェース、障害をもつ人々のための新種のユーザーインターフェース、手話による入力システム、ラジコンヘリコプターのジェスチャーによる操縦、乗り物の操縦ユーザーインターフェース、安価な3Dスキャナーなど、さまざまなアイディアが広がっている。これだけのセンサーが、ゲーム端末の操作機器として登場したために非常に安価に入手できることによって、今後大きなイノベーションが起きることが期待されている。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/6/17 11:42