米Microsoft、ボットネット「Rustock」の黒幕特定に25万ドルの懸賞金


 米Microsoftは18日、「史上最大」とも言われたボットネット「Rustock」の黒幕を逮捕・起訴するために必要な情報に対し、最大で25万ドルの懸賞金を支払うと発表した。

 Rustockは、細かい数字に関しては諸説があるが、数十万から数百万のボットから成り、ここ数年の迷惑メールの数割を占めているとみられていた。それが2011年3月16日、Microsoftや米国連邦政府の捜査活動によってボットネットの遮断に成功し、迷惑メールの数は減少に向かった。

 それでも現時点で数十万のPCがまだ感染しており、これらのボットネットマルウェアが最終的には除去されなければならない。

 Microsoftは初期の目的としてボットネット遮断に成功はした。しかし同社では、このボットネットを操作していた黒幕に法的責任を負わせる必要があると考えている。そのため、すでにロシアの新聞2紙にRustock運営者に対する民事訴訟の通知書を公告している。

 そして今回、Rustockの黒幕の特定、逮捕、起訴に繋がる情報に対して、最大で25万米ドルを支払うことを明らかにした。Microsoftはすでに多くの強力な証拠を収集しているが、懸賞金によってさらなる進展を期待している。

 Rustockは世界中に影響を与えているため、応募資格はロシアに限らず、どの国の人々にも開かれている。情報提供はMicrosoftの専用メールアドレス「avreward@microsoft.com」に送る必要がある。ただし、Microsoftは提供される情報の評価と正当性確認の権利や、提供された情報を米国司法当局に提供する権利を留保するとしている。


関連情報

(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/7/19 11:41