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全出版物のデジタル化を目指す「出版デジタル機構」、出版20社が共同設立


 講談社、集英社、小学館など出版社20社は15日、出版物のデジタル化を推進するための新会社「出版デジタル機構(仮称)」の設立に合意したと発表した。冬にも新会社としての設立を目指し、国内の出版社の参加を広く募っていく。

 参加出版社は、インプレスホールディングス、勁草書房、講談社、光文社、集英社、小学館、新潮社、筑摩書房、東京大学出版会、東京電機大学出版局、版元ドットコム(代表:ポット出版・ほか6社)、文藝春秋、平凡社、有斐閣の20社。

 新会社の目的については、電子出版ビジネスの公共的インフラの整備による市場拡大や、日本の電子出版物の国際競争力強化、研究・教育・教養分野における電子出版物利用環境の整備などを挙げており、「国内で出版されたあらゆる出版物の全文検索を可能にする」ことも目指すとしている。

 基本的な業務内容は、参加出版社の出版物デジタルデータの保管業務や、対図書館ビジネスの代行、国立国会図書館が電子化を行った雑誌・書籍の民間活用、各電子書店・プラットフォーマーに向けての配信業務の支援、各社の希望に応じて出版物の電子化を行うことなど。また、各社の著作権者への収益分配を支援するとともに、電子出版物に関する検討事項を討議し、解決する場を提供することも挙げている。

 出版社20社が設立に合意した新会社は、総務省、経済産業省、文部科学省による3省合同懇談会などから議論が続いてきた「出版物へのアクセスの確保」「図書館と出版社のあり方」「出版物の権利処理のしくみ」といった課題に対するひとつの回答でもあるとして、新たな市場を拡大する上で横たわる問題を解決しながら、出版界の将来を形作っていくことが新会社の役割だとしている。


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(三柳 英樹)

2011/9/16 12:12