GREEとMobageのSNS訴訟、DeNA側も法的措置検討へ


 ディー・エヌ・エー(DeNA)は、グリーが起こした独占禁止法違反に関する損害賠償請求について、裁判所から訴状の受け取ったと発表した。同時に、グリーの代表取締役社長である田中良和氏の発言について、法的措置も検討しているという。

 11月21日、グリーはDeNAを相手取り、10.5億円の損害賠償訴訟を起こし、同日会見を行った。原告側にはKDDIも加わっており、賠償請求の内訳はグリーが9億円に対して、KDDIは1億5000万円。2011年6月、公正取引委員会はDeNAが取引妨害行為および独占禁止法違反をしているとして排除措置命令を行った。DeNAはこれに不服申し立てを行わず、8月には排除命令が確定した。

 11月21日のグリーの訴えは、排除命令までの期間の損害賠償を求めるとともに、排除命令以降もDeNAの妨害行為が継続していると主張するものだった。21日の段階でDeNA側は「グリーとKDDIよりこれまでに請求や打診がないまま報道に至った。訴状が届いていないためその内容も確認できていない。DeNAが独占禁止法に違反する行為を行っているかのようなリリースがなされたが、そのような事実はない」とのコメントを出している。

 12月6日、DeNAはIR向けWebサイトにおいて、裁判所から訴状を受けとったこと、そして、今後司法の場で同社の主張を明らかにしていく方針を示した。また、報道発表やグリーの田中氏が各所で違法行為が現在も続いているとする発言を行ったことについて、DeNA側は「そのような事実はない。法的措置も検討する」としている。


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(津田 啓夢)

2011/12/7 06:00