小学生の保護者(母親)、「子供に電子書籍を読ませたいと思わない」傾向


 株式会社アスキー・メディアワークスと同社のリサーチ部門であるアスキー総合研究所は15日、同社発行の雑誌の読者アンケートに基づいた「子どもライフスタイル調査 2012 冬」の結果を発表した。小学生の読書実態をとりあげている。

 調査は、「デンゲキニンテンドーDS」と「キャラぱふぇ」の添付アンケートはがきで、2011年12月1日から2012年1月20日まで実施。回答者の中から小学生のみを抽出して集計したもの。回答者は、男子178人、女子656人。

 なお、「デンゲキニンテンドーDS」(5月号から「デンゲキニンテンドー for KIDS」に誌名変更)は、小学生向けのゲーム情報誌で、読者の平均年齢は10.4歳、男女比は男子80:女子20。「キャラぱふぇ」は、女子向けのゲーム/キャラクター情報誌で、読者の平均年齢は8.7歳、男女比は女子100。

デンゲキニンテンドーDSキャラぱふぇ

 まず、読書(漫画、雑誌、学習参考書を除く)が好きな小学生は、男子で78.7%、女子で89.5%に上った(「好き」「どちらかと言えば好き」の合計)。1カ月の読書量(漫画、雑誌、学習参考書を除く)は、男女とも1~2冊が最も多く、男子で39.9%、女子で29.3%だった。一方で、10冊以上も男子で14.0%、女子で23.3%存在する。

 読むジャンルは、「絵本・童話」が男子で47.8%、女子で61.7%と最も多い。「ケータイ小説」は男子で0%、女子で2.7%、「ライトノベル」は男子で1.1%、女子で2.1%と少数だった。

 電子雑誌・電子書籍については「知らない」が男子で65.2%、女子で71.0%を占め、「利用して読んだことがある」は男子で3.4%、女子で3.8%にとどまった。そのほかは、「知っているが利用して読んだことはない」が男子で29.8%、女子で22.3%。

 なお、PCでのインターネット利用経験(家庭外も含む)は、男子で75.3%、女子で69.5%。携帯電話の所有率は、男子で19.1%、女子で19.8%だった。

 保護者に対して、子供に電子雑誌・電子書籍を読ませたい(読んであげたい)かどうかたずねた設問では、男子小学生の保護者で55.6%、女子小学生の保護者で62.8%が「思わない」と回答。「思う」としたのは、男子で12.9%、女子で10.4%にとどまり、「わからない」も男子で30.3%、女子で26.1%あった。

 読ませたいと思わない理由(複数回答)としては、「視力が低下すると思うから」(男子45.5%、女子51.2%)、「電子書籍を利用する必然性を感じない」(男子45.5%、女子50.0%)が多かった。

 なお、回答した保護者のプロフィールを見ると、男女比が女性87.6%、男性12.1%となっており、職業は専業主婦が41.4%で最も多い。年代は30代~40代で9割以上を占める。

電子雑誌・電子書籍を子供に読ませたくない理由(アスキー総研調べ)




関連情報


(永沢 茂)

2012/3/16 18:12