auが「EV-DO Advanced」4月10日導入、実効速度が平均2倍に
KDDIと沖縄セルラーは、auのデータ通信を改善する技術「EV-DO Advanced」を4月10日より導入する。6月末までに全国で展開する計画で、従来の1.5倍のデータ通信量(トラフィック)を扱えるようになり、混雑する場所での実効通信速度が平均で2倍向上するという。
「EV-DO Advanced」は、基地局の混雑度合いをリアルタイムで確認し、混雑しているエリアの携帯電話は、近くにある空いている基地局と通信させることで、実効通信速度を向上させる技術。対応機種はauのCDMA 1X WIN対応機種と、iPhoneやWindows Phone含むスマートフォン全機種。携帯電話側でソフトウェア更新を行うことなく、「EV-DO Advanced」の恩恵を受けられる。
KDDIは5日、都内で報道関係者向け説明会を開催。「EV-DO Advanced」やau Wi-Fi SPOTなど、同社のマルチネットワーク戦略を紹介する中で、KDDI執行役員で技術統括本部副統括本部長の西山治男氏は、「EV-DO Advanced」をユーザーの生活導線における通信品質を改善する取り組みと紹介する。
もし「いったん混んでいる基地局へ繋がってから、空いている基地局へ切り替える」といった流れであれば、通信できない時間が生じてしまう。しかし、先述したように「EV-DO Advanced」は基地局の混雑度に応じて、携帯電話が空いている基地局へ繋がるよう誘導する技術で、そうしたタイムラグが起きることはない。
KDDI技術統括本部 モバイル技術企画部通話品質グループリーダー兼コンシューマ事業企画本部Wi-Fi推進室担当部長の大内良久氏は「通常、携帯電話はその場所で最も“強い電波”の基地局と繋がる。KDDIでは、そうした基地局が混雑しているかどうか、センター側でリアルタイムに把握しており、基地局へ接続するタイミングで空いているほうに繋がる」として、誘導するかどうか判断する時間もユーザーが気付かないほど短時間で行われると説明する。
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(関口 聖)
2012/4/5 19:48
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