ニュース
今年の「東京国際ブックフェア」、1360社が出展、過去最大規模に
(2013/4/8 18:06)
7月上旬に東京ビッグサイトで開催される「第20回東京国際ブックフェア(TIBF2013)」「第17回国際電子出版EXPO(eBooks2013)」では、併催する4つのイベントも合わせ、1360社が出展。また、来場者は7万5000人を見込んでおり、いずれも昨年を大きく上回り過去最大規模になるという。
TIBFは、出版社や新聞社、印刷会社、出版流通会社などが出展する商談イベントで、国内書店だけでなく海外からも出版物のバイヤーが来場する。eBooksは、書籍・雑誌・コミック・新聞などのデジタル化技術・サービス・コンテンツを扱う企業が出展する商談イベントだ。主催するのは、出版社・書店などの業界団体で構成する「東京国際ブックフェア実行委員会」と、展示会運営を手がけるリードエグジビジョンジャパン株式会社。
会期中には併せて、リードエグジビジョンジャパンが主催する「第2回クリエイターEXPO東京」「第1回プロダクションEXPO東京」「第1回コンテンツ制作・配信ソリューション展」「第3回ライセンシングジャパン」も同時開催。会期は、TIBF2013が7月3日から6日までの4日間、そのほかは7月3日から5日までの3日間。会場は東京ビッグサイト西ホールで、1階がTIBF2013、クリエイターEXPO東京、プロダクションEXPO東京、2階がeBooks2013、コンテンツ制作・配信ソリューション展、ライセンシングジャパンとなる。
4月5日に都内のホテルで開催された出展社向けの説明会で、リードエグジビジョンジャパン代表取締役社長の石積忠夫氏らから、同イベントの出展社数や来場者数の推移などが説明された。今年で20回目を迎えるTIBFの出展社は、2007年の第14回で705社になって以降ほぼ横ばいだったが、2012年の第19回で966社に急増。さらに今年の第20回では1360社へ大幅に増加する。
増加の要因としては、まず、出版社の考え方の変化があるという。従来の「いいものを作れば売れる」というスタンスを改め、売り上げを増やすためにTIBFをもっと活用しようという傾向から、出展する出版社が増加しているとした。特に児童書の分野で昨年の28社から今年は45社、人文書では92社から125社へと増加が目立つ。
また、計180社が出展するプロダクションEXPO東京とコンテンツ制作・配信ソリューション展が初開催されることも出展社増加の要因となっている。
プロダクションEXPO東京は、映像・アニメ・ゲーム・音楽・本・雑誌・ウェブ・アプリなどのコンテンツ制作会社(プロダクション)が参加するもので、よしもとクリエイティブ・エージェンシー、円谷プロダクション、バンダイナムコゲームスなどの大手も出展を決めている。
一方、コンテンツ制作・配信ソリューション展は、映像・アニメ・ゲーム・音楽・ウェブ・アプリなどのデジタルコンテンツの制作・配信技術・サービスを扱う企業が出展。会場は、管理・配信ゾーン、端末・表示機器ゾーン、制作・編集技術ゾーンの3つに大きく分かれている。
そして昨年初開催され、今年で2回目となるクリエイターEXPO東京の出展者が、昨年の363人から今年は600人に増加することも大きいという。
クリエイターEXPO東京は、作家・ライター、漫画家、イラストレーター、グラフィックデザイナー、映像クリエイター、写真家、書道家、ウェブデザイナー、ゲームクリエイター、音楽クリエイターらが出展する商談イベント。自身および自身の作品を編集者や出版・メディア企業関係者などに売り込む場を提供する。昨年出展したクリエイターで実際に成果があったことから評判となり、早い時期から出展希望が寄せられていたという。
東京ビッグサイト西ホール1階の半分はTIBF2013のエリアが占めるが、クリエイターEXPO東京は、その残りをプロダクションEXPO東京と二分するほどの規模だ。そこに漫画家やイラストレータ―、書道家、絵本などのゾーンに分かれ、600人のクリエイターらの小さなブースが並ぶ。
石積氏はTIBFの来場者登録数の推移も紹介。1994年の第1回は2万3798人だったのが、2010年以降は6万人台後半を動員するまでに成長した。さらに今年は7万5000人を動員するのが目標だ。