ニュース

Android 4.4 KitKatで「デフォルトSMSアプリ」設定が可能に

 米Googleは15日、Android次期バージョンであるAndroid 4.4 KitKatで、「デフォルトSMSアプリ」をOSレベルで設定する機能を搭載すると発表した。これはAndroid開発者向け公式ブログで発表された。

 今回ブログで公開されたスクリーンショットでは、デフォルトSMSアプリをAndroidの「Messaging」やサードパーティー製のSMSアプリからメニューで選択できるようになっている。

 従来からもデフォルトのSMSアプリは変更できたが、OSの設定ではなく、アプリの設定をユーザーが変更することで可能になっていた。そのためアプリ開発者たちは、Googleによる隠されたAPIを使用していた。

 Googleは「隠しAPIは変更または削除される可能性がある」ため、使用は推奨しないとしており、「SMSアプリを構築するために完全にサポートされたAPIセットを提供する。Android 4.4(KitKat)では既存のAPIを公表し、『デフォルトSMSアプリ』の概念を追加する。ユーザーはそれをシステム設定で選択できる」と発表した。

 これにより、デフォルトSMSアプリ以外は、SMSメッセージを受信はできるが、送信はできなくなる。ポリシー変更によって、SMSメッセージバックアップアプリの利用方法も変わることになる。既存の方法では全メッセージをそのままバックアップできなくなるからだ。

 Googleはメッセージ関連サービスをGoogle HangoutやGoogle+に統合しつつあり、SMSにも統合のうわさがある。今回の発表文冒頭部分でも、「SMSメッセージの送受信は、モバイルデバイスの基本的な機能である」との書き出して始まっており、今後も変更が行われる可能性はありそうだ。

 Googleは、開発者がデフォルトSMSアプリに関する変更を速やかに行うため、必要なSDKを「Android 4.4リリース前に公開する」としている。ただし、Android 4.4のリリース日程についてはGoogleはいまだに明らかにしていない。今日の発表文でもGoogleは「今年後半にリリース予定」と述べるに止めている。なお、リリース時期については、ドイツのKitKat Facebookウォールでは「Android 4.4は10月にリリース」と書かれたこともあり、様々な憶測や情報は10月中のリリースを強く示している。

(青木 大我 taiga@scientist.com)